視聴者はテレビを見るプロ 華美な装いは番組情報の邪魔

――威圧感を感じさせないという姿勢は、ワイドショーの仕事にも通じていますか。

「俺は司会者だ、というようなオラオラ系ではなくて、おだやかさで向き合いたいですね。よく、令和の時代はやさしさだ、やさしいのが受ける、などと言われています。僕は最近、そのやさしさを『優しい』ではなくて『易しい』ととらえています。アナウンサーとしては、『寄り添ってます』と優しさを見せるのではなくて、分かりやすい言葉でしゃべることが、ひいてはやさしさにつながっていくのではないかと。わかりやすく話す、それが一番の視聴者様ファーストではないかなと思っているんです」

「視聴者さんはテレビを見るプロ。視聴者の疑問は何か、常に想像しながら仕事をしています」。4月からレギュラー番組となった「日経スペシャル もしものマネー道 もしマネ」(テレビ大阪)MC

――ゴゴスマは名古屋発から全国へと放送領域が広がり、注目度が高まっています。石井さんの活躍の場が広がるにつれ、気をつけるようになったことはありますか。

「名古屋で番組をやっていることには変わらないので、基本的には一緒です。第一は視聴者。とにかく視聴者の要望、要求に応えられる司会者であればいい。ですから、変に共演者に気を使うことはしません。あの人が少ししゃべっていないから話をふっておこう、というフリは実は視聴者からしたら無駄だったりするでしょ。ほんとうに視聴者が疑問に思っているのは何か、それを答えられるのは誰だろう……と考えながらコメンテーターにふり、笑いをとりたければ芸人さんにふる。それが、ありがとう、となる。視聴者よし、共演者よし、番組よしになれば最高やな、と思いながら毎日やっています」

――ワイドショーが目指す三方よしなんですね。

「ワイドショーをテーマにした中井貴一さん主演の映画(『グッドモーニングショー』)の中で、視聴者さんはテレビを見るプロだ、というせりふがええなあと思いました。昼にワイドショーを見る人は60歳の方だったら50年はテレビを見ているプロ。その目に応えたい。視聴者はスタジオにはいないし、カメラの向こうなんですけど、それをただただ想像しながらやっている感じです。身につけるものであげるとすれば、大きな高級時計はしない。フリップを指すときにばちーっと時計が映ったら、情報の邪魔になると思いますからね」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)


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