――インナーはTシャツですね。

「シティーボーイ的な着こなしや、そのベースとなったアイビースタイルでは定番の組み合わせですね。いかにも下着っぽいものではなく、首元がしっかり詰まった頑丈な作りのものを取り入れるのがポイントです」

「後ろ身頃にあしらわれたギャザーが特徴。フランスのヴィンテージウエアを意識したつくりです」
「昔のアイビーでは、着古したシャツのインナーに清潔感のある白いTシャツをよく着ていたそうです。今回のコーディネートは当時のそんな雰囲気を意識しました」

――パンツはどういうものですか。

「グラミチが定番で手がけているG-SHORT(Gショーツ)と呼ばれるモデルです。細すぎず、太すぎずのシルエットと、(股下にマチがあって)180度開脚できる『ガゼットクロッチ』という構造が特徴ですね。リーズナブルな価格なので当店でもリピーターの多いアイテムです」

――今回は靴下を合わせています。

「アイビースタイルの定番であるラインソックスを選びました。ひざ下まで来る長い丈が当時の定番ですが、今は足首くらいがちょうどいいと思います。コスプレ的な見え方にならないし、脚の見える面積が大きいほどスタイルがよく見えますから」

イタリア製のカーフレザーとホースレザーを用いた一足。「ニューバランスのスニーカーでも代用できますよ」と遠川さん

――シューズはビズビムですね。

「クッション性の高いウレタン製のアウトソールを用いたスニーカーで、軽快でスポーティーな見え方が好みです。シャツを用いたコーディネートのアクセントにもちょうどいいと思います」

夏コーデは素材と柄を意識 色使いで統一感も

――最後は開襟シャツを合わせた着こなしです。

「昔サーファーの間で好まれていたサマーコーデュロイ素材のショートパンツと、アロハシャツを組み合わせて夏らしい印象にまとめてみました。どちらのアイテムも同系色でそろえつつ、さらにインナーのTシャツと靴下、スニーカーのアウトソールも白で統一しています」

シャツ 5万9400円(ビズビム)、ショートパンツ 2万9700円(エンジニアド ガーメンツ)、スニーカー(私物)、ハット(ポータークラシック)

――シャツの柄がユニークです。

「ビズビムがオリジナルで手がけている、着物をイメージした柄です。ヴィンテージのアロハシャツの場合、和柄にはちりめん生地が使われることが多いのですが、こちらはレーヨンです。アロハシャツを知れば知るほど、その違和感に魅力を感じていただけるでしょう」

――ハットはムラのある色合いが目を引きます。

「ポータークラシックのハットです。染色が難しいとされるナイロン素材を日本の職人の技術で高い精度で仕上げている逸品ですね。使い込むほど、デニムパンツのように色落ちしていくのが魅力です」

「コストや時間などの関係から一般的な工場が引き受けないような高難度の染色を実現しています」
ショートパンツはエンジニアド ガーメンツの一本。デザインは米兵が作業用に着ていた「ファティーグパンツ」をイメージしている

――シューズについても教えてください。

「手がけているのは、上履きで有名なアサヒシューズです。1892年から続く老舗で、世界的に見ても高い技術を持っていることから、スニーカー好きの間では有名なブランドですね。こちらは60年代の木型を採用した一足。靴ひももヴィンテージによく見られる細身のものが用いられています。こういった服や靴の背景を知ることで、よりファッションを楽しむことができると思いますね」

文:FACY編集部 山梨幸輝(https://facy.jp/) 写真:加藤潤


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