40代以降は今のスキルを磨け 学んで終わりからの卒業40代からのリスキリング道場 1回戦

40代からのリスキリング道場(写真はイメージPIXTA)

NIKKEIリスキリング読者の皆さん、こんにちは。45歳からの実践型キャリアスクール「ライフシフトラボ」代表の都築辰弥と申します。

突然ですが皆さん、リスキリング、やっていますか?

リスキリングとは何か、なぜ重要なのか。読者の皆さんは、こういった話はきっと聞き飽きているでしょう。でも言うは易し、行動に移している方、その結果としてキャリア形成や職務に確かな効果を得られている方は、少ないのではないでしょうか。

リスキリングは行動 「やってなんぼ」

「リスキリングの重要性はわかっているけど、具体的に何から始めたらいいの?」。今回が1回目の本連載「40代からのリスキリング道場」は、そんな疑問にお答えする、40代、50代のビジネスパーソンに向けた実践マニュアルです。

ここで簡単に、ライフシフトラボの説明をさせてください。わたしたちの事業の主力は、人生後半も活躍し続ける40代、50代の方向けの転職・複業パーソナルトレーニングです。また法人向けにも、ベテラン社員のリスキリングのコンサルティングを提供しています。

さらに、デジタル庁・総務省・経済産業省が後援する「日本リスキリングコンソーシアム」の参画パートナーとして、人生100年時代を見据えたミドルシニアの幅広い就業機会創出にも取り組んでいます。本連載でお伝えするリスキリングの具体的なステップは、こうした支援現場での生きた知見がもとになっています。

道場と言うからには「ふーん」で読み終わってしまうのではなく、実際に行動を起こしていただくことを狙いとしています。文末の「やってみよう!」のコーナーでは、翌月の連載までにぜひチャレンジしていただきたいトレーニングメニューを記載しています。

毎月順番に取り組むことで、40代・50代ならではのリスキリングを一歩ずつ効率的に進めていくことができるように設計しました。みなさんの確かな一歩を後押しできれば幸いです。

リスキリングはやってなんぼ。さあ、行動を開始しましょう!

「リスキリング」と「学び直し」は似て非なるもの

まずは準備運動として、リスキリングと学び直しの違いを明確にすることで、この道場でこれからやっていく活動方針の認識を合わせましょう。

リスキリングと学び直しは混同して使われやすい言葉ですが、本連載では明確に区別して用います。

リクルートワークス研究所によると「リスキリングとは、新しい職業に就くために、あるいは、今の職業で必要とされるスキルの大幅な変化に適応するために、必要なスキルを獲得する・させること」とあります。

学び直しは、個人の関心に従って学ぶこと自体を目的とする活動である一方、リスキリングはあくまでも職業で価値を創出し続けるための手段であるという点がポイントです。

現職での昇給昇格、能力向上、転職、独立起業、複業など、何らかのキャリア形成に生かすことが前提とされているわけです。そしてここに、40代・50代特有のリスキリングの難しさがあります。

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