もっと言えば、MA-1が最も似合うと思う役者は、時代もちょうどトップガンが公開された翌年の87年に放映していたテレビドラマ「ベイシティ刑事(コップ)」に出演していた藤竜也ですね。ホワイトジーンズに白Tシャツで、MA-1を裏返して裏地のオレンジ色を見せて着こなしている姿は格好いいったらない。「バラクータG7」の手本は実はスティーブ・マックイーンではなく高倉健というのと同じで、実はMA-1の手本は藤竜也なのだ。

還暦間近でも変わらぬトム・クルーズ

いずれせよトム・クルーズは今回のトップガン マーヴェリックでもMA-1ではなく、おなじみの勲章代わりのワッペンでペタペタにカスタマイズされたレザーのG-1を着て、レイバンのアビエーターをかけてカワサキのNinjaにノーヘルで格好よく乗っています。冒頭のシーンでも、相変わらずピタピタの白Tにパツンパツンのジーンズにカウボーイブーツを履いてCWU36Pを着て戦闘機のメンテナンスをしています。

ピタピタの白Tでメンテナンスをする(「トップガン マーヴェリック」(公開中)(C) 2022 PARAMOUNT PICTURES. CORPORATION ALL RIGHTS RESERVED. 配給:東和ピクチャーズ)

やるなぁー、もうすぐ還暦ですよ、トムやん。トップガン マーヴェリックは戦闘機の性能はとてつもなく進歩しているが、トム・クルーズのアメカジはトップガンが公開された86年のアメカジから全く1ミリも変わっていない。前作の公開当時は若者がこぞって着こなしをまねしたけれど、今回はどうでしょう。リアル80年代アメカジはトム・クルーズだから似合うのであって、MA-1をオーバーサイズで着ているネオ80年代ルックの若者には危なくて着こなせないだろうな。デンジャー・ゾーン~♪

いであつし
1961年静岡生まれ。コピーライターとしてパルコ、西武などの広告を手掛ける。雑誌「ポパイ」にエディターとして参加。大のアメカジ通として知られライター、コラムニストとしてメンズファッション誌、TV誌、新聞などで執筆。「ビギン」、「MEN’S EX」、JR東海道新幹線グリーン車内誌「ひととき」で連載コラムを持つ。

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