リーダーこそ弱み見せて エースも凡人も等身大で豊田圭一スパイスアップ・ジャパン社長

新リーダーは偉ぶらない立ち位置を選ぶ(写真はイメージ) =PIXTA

リーダーのありようが様変わりしつつある。かつてのやや強引にでもチームを引っ張っていくタイプではない、新たなリーダー像が求められ始めている。こうした変化を背景に、転職サイト「日経転職版」は特別セミナー「キャリアを高める、無敵のリーダーシップを学ぶ」を開催した。グローバル人材育成・海外研修事業を手がけるスパイスアップ・ジャパン(東京・千代田)社長で、「弱虫ペダル 無敵のリーダーシップ」(学研プラス)の著者でもある豊田圭一氏に、リーダーシップを高めながら、どのように自己成長やキャリアアップを実現していけばいいかを聞いた。

リーダーシップのトレーニングをやっていて、「自分はリーダーシップがあると思いますか?」と尋ねると、大抵の人が「自分にはない」と言います。でも、そう思う前に自分がイメージしている「リーダーシップ」について考えてみてほしいのです。多くの人が思い浮かべるイメージは「強いリーダー」ではないでしょうか。それで「自分はそんなに強くないな」と思っているのではないでしょうか。

私は、リーダーシップとは、「人の心に火をつける」ことだと思っています。つまり、そのやり方は人それぞれということです。グイグイ人を引っ張っていくリーダーシップもあれば、周りの人に「助けてあげなきゃ」と思わせるリーダーシップもあります。人それぞれ違った多種多様なリーダーシップを発揮していけばいいのではないかと思っています。

例えば、テレビで(幼児に1人での買い物を任せて、その様子を観察する日本テレビ系バラエティー番組)「はじめてのおつかい」を見たとき、5歳の男の子が妹を連れて少し涙を浮かべながら一生懸命買い物に行く姿に、大人の私たちが「5歳の男の子がこんなに頑張っているのだから自分も頑張ろう、自分はもっと頑張れるはずだ」と思ったとすれば、その子はあなたの心に火をつけたことになります。それは彼のリーダーシップです。

その子はあなたよりも強いのでしょうか。そんなことはありません。人の心に火をつけることがリーダーシップならば、強くても弱くても、誰もができることだと私は考えています。

様々なリーダーシップの形がある中、リーダーシップの一番のベースになるものが「セルフリーダーシップ」です。

自分自身のリーダーは自分です。いろいろな人のアドバイスを聞いたとしても、自分の人生やキャリアを考えるとき、最終的な意思決定を行い実際に歩んでいくのは自分です。

セルフリーダーシップとは、具体的には「主体性」と「行動力」の2つに集約されると思います。今のように変化の激しい世の中では、「何をすればいいですか?」「何が正解ですか?」と、答えを誰かに求めるのではなく、誰もが自分で考えて自分でアクションを起こさなければなりません。セルフリーダーシップは、もちろん仕事の上でも大切なことですが、私たちが自分の人生やキャリアを考える上でも必要なものなのです。

「主体性」と「行動力」を発揮することは、今すぐにできることです。まずはここから始めてみてください。

次のページ
弱みの自己開示はリーダーの条件