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テレワークだからこそ、社風を理解することは大切です(写真はイメージ)=PIXTA

テレワークだからこそ、社風を理解することは大切です(写真はイメージ)=PIXTA

日経クロステック
キャリアアップや人間関係構築、給与などの待遇面、転職や起業――。技術者の多くは、自分の働き方について様々な悩みや不安を抱えています。人事コンサルタントとして様々な企業の職場活性化を支援する天笠淳さんが、こうした不安を解消し、働く楽しみを見いだすための具体的な方法を紹介します。

新型コロナウイルス感染症を巡っては、2023年3月13日以降は屋内外を問わずマスクの着用を個人判断とする段階まできました。少しずつ以前の日常が戻りつつありますが、転職についてはどうでしょうか。エン・ジャパンが2023年2月14日に発表した「『新型コロナ後の企業選びの軸』調査」の結果からは、コロナ禍が人々の意識に少なからぬ影響を与えたことが読み取れます。

「コロナ禍を経験し、"企業選びの軸"は変わりましたか?」との質問には、33%が「変わった」と回答しました。約3分の1が影響を受けているということです。業種別では、「変わった」と回答した人が多いのは「コンサルティング・士業」(43%)、「IT・通信・インターネット」(40%)、「サービス(飲食・人材・教育など)」(37%)などでした。

世代別で見ると、20代よりも、30〜40代で「変わった」と答えた人の比率が高くなっています。この中には「社会の変化によって今までの経験を生かせる職業の将来性が薄れている。今後を考えて違う成長業界にあえて転職してみよう」と考えるようになった人がいると感じています。リスキリング(学び直し)という言葉も話題ですが、新しい知識を習得して新しい業界にチャレンジしたいという希望者が多いのかもしれません。

それはもちろん応援したいのですが、全くの初心者が一から知識を習得して転職するとなると、40代以上では年齢的に厳しくなってくるのも事実です。お勧めは、今までの経験を基にしつつ、新たに新しい知識やノウハウを追加するという考え方です。蓄積した経験を生かしながら、時代が求めているDX(デジタルトランスフォーメーション)関連の知識を習得することでほかにいない人材になり、新しい分野にも転職しやすくなります。

挑戦する転職者を企業も求めている

同調査で、企業選びの軸の中で特に重視するようになったものを尋ねた設問では「希望の働き方(テレワーク・副業など)ができるか」が最も多くの回答を集めました。2番目は「希望の条件(勤務時間・休日休暇など)があるか」、3番目が「業績が好調か」でした。

働き方改革の広がりやテレワークの普及により、多様な働き方に対応する企業側の体制が整ってきたことが大きく関係しているでしょう。少し前までは「個人のわがまま」と捉えられてしまったような働き方も、今では無理なく可能になっています。少子化によって新卒採用が難しくなったこと、新分野への挑戦が進んで新しい人材が必要になったことなど、企業は人材不足です。成果を出してくれる人材なら、勤務形態は問わずに採用する方向にかじを切る企業が増えています。

重視する企業選びの軸をさらに見ていくと、5番目に「自分にできそうか」が入っています。これまで転職といえば、自分の能力や業界に関する知見など、既に得たスキルを新しい環境で生かすというのが常道でした。しかし今は、生き残りを懸けてあえて新しい分野に挑戦する人が出てきています。採用側が、そうした挑戦する応募者を採ろうとする傾向もあるようです。

自分に合った働き方ができそうで、さらに挑戦したいことがあるのなら、思い切って応募してみるのも一つの手です。

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