日経クロステック

「前職の労働環境が悪かった」というのは志望動機の最初に話すべき内容ではありません(写真はイメージ)=PIXTA

暴露されて困ることはしない

筆者は、不祥事防止のコンサルティングも手掛けています。不祥事防止が年間稼働の3分の1を占めるほど多くの企業の話を聞いていますが、前職の悪事を暴露する人は、最初から会社の不正と闘っていたとは限りません。不正がまかり通っている状況を利用したことがあるからこそ、内情を暴露できるという場合もあります。

例えば「会社の経費で取引先と会食していたことにして、実は社内のメンバーだけで飲み会をしていた」ケース。課長が不正な経費精算をして、会社の経費で部内の宴会をするといったものです。昭和によく見られた行為ですが、令和になってもまだまだあるようです。

この不正に乗っかって課長にごちそうになっていた部下が、何かの感情のすれ違いから課長を嫌いになった。その瞬間から義憤系転職者になり、課長の不正を暴露するようになった――そんな事例も複数見てきました。とにかく、「暴露されて困るようなことはしない」というのが一番です。

天笠 淳(あまがさ・あつし)
アネックス代表取締役/人事コンサルタント
早稲田大学商学部卒業後、IT企業、金融機関にて人事業務を経験。株式会社アネックス、一般社団法人次世代人材育成機構の代表として、働きやすい職場づくりを主なテーマとし、企業の人事、人材開発のコンサルタントを行っている。次世代人材育成機構では、代表理事として、学生の就職活動へのアドバイスや、社会人のキャリア支援を20年以上手掛けている。著書に『転職エバンジェリストの技術系成功メソッド』『オンライン講座を頼まれた時に読む本』(いずれも日経BP発行)がある。

[日経 xTECH 2022年6月2日付の記事を再構成]