プロティアン型のキャリア形成を具体的にどのように考えていけばいいかと言うと、まずは自分のキャリアをチェックする「キャリア診断」によって客観的に今の自分の状態を把握することです。そして、ビジネスにおける経営戦略や事業戦略と同じように「キャリア戦略」を考えることです。

セミナーに登壇した田中氏

「自らを創(つく)るために何を成すのか?」「組織・事業・集団を創るために何を成すのか?」「社会を創るために何を成すのか?」。この3つを考えることをキャリアワークとしてやってみてください。

このワークによって「自分のキャリアのブレーキになっているものは何か?」を特定することができるはずです。キャリアに対する停滞感を「迷っている」フェーズから「考える」フェーズに進めていくことが重要です。ブレーキを特定し、それを外すためには何をすればいいかを考え、ブレーキが外れたらアクセルを踏むことに取り組んでください。

キャリアワークに取り組む上で、「個人のパーパスが見つからない」と感じた人は、次の4つのステップを意識しながら考えてみてください。

「戦略設計→意識改革→組織貢献→自己研さん」。この4ステップが個人のパーパスを見つけるためのステップになります。

これをやることで自分のキャリアの強みが可視化されるので、その強みを「資産化」することを考えてみてください。キャリア資産はただもっているだけでは価値が変わりませんが、自己投資して「資本」として増やしていくことを考えれば、いくらでも伸ばせる可能性があります。

「私にはキャリア資産になるものがありません」という人がときどきいますが、そのようなことはありません。預貯金や家、車、ブランド品など目に見える「有形資産」はわかりやすいですが、目に見えない「無形資産」はわかりにくいものです。私たちは働いている過程で、例えば、プレゼンテーションをする、資料をまとめる、時間管理をする、ビジネスマナーを身につけるなどの無形の資産を誰しも培っているものです。これを強みとして認識して、キャリア資本戦略の中長期計画をぜひ考えてみてください。「悩む」のではなくしっかり「考える」ことで、キャリアを形成していくことができます。

今まで「キャリアについて考える」と言うと、例えば「キャリアの棚卸し」など過去の自分に向き合うことでした。実際にそのようなことに取り組んだ経験のある人が多いと思いますが、プロティアン・キャリアの最前線では、「これからのキャリアを作るトレーニングをする」という視点をもつことが重要なポイントになっています。キャリア戦略を考えながら、強みを徹底的に磨いて自分自身を強化していくことが大切です。

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