40代からの転職で年収を上げる5つの方法

まず年収を上げる方法について基本的なポイントを整理しておきたいと思います。これは40代に限った話ではありませんが、年収を上げる方法は基本的には以下の5つしかありません。

(1)年収が上がる「職種」に転向する

(2)業績がよく社員分配率が高い「会社」に行く

(3)需要が多く、かつ成長している「業界」に行く

(4)中小企業やベンチャーで活躍して「役職」に就く

(5)「副業」または「複業」をする

5つの方法を1つずつ見ていきます。

(1)年収が上がる「職種」に転向する

職種を変えずスペシャリストとして付加価値を高めていける場合は、年収を上げる方法として最も効率的ですが、産業構造の変化で、職種自体の付加価値や競争力が低下してしまうことも起こりやすくなっています。

その場合は、思い切って今までやってきた経験のある土俵を捨てて、別の職種に、言葉通り「転職をする」という選択肢は有効です。その場合、たとえば弁護士や薬剤師など、長い時間や資格取得にコストがかかるなどの職域は避けておいたほうが無難かもしれません。

また、求人数に対して候補者数が多い職種の場合は、どうしても買い手市場になるので、売り手である求職者側は不利になります。

経済情勢や社会の状況、今後の経費変動などを見て、「どんな仕事を選べば、あと20年以上付加価値を高めながら働いていけるか」を自分なりに考えてみることが重要です。単に以前から「あこがれていた」とか「興味関心が高いから」というだけではなく、今後の労働力の需要がそれくらい大きくなりそうなのかを自分なりに言語化しておくことをお勧めします。

(2)業績がよく労働分配率が高い「会社」に行く

次に、現実的な年収を上げる方法は、会社としての財務状況が良く、かつ報酬で社員に還元していく分配率が高い会社を目指すということになるかと思います。

中小企業と大企業では、報酬金額には大きな違いがありますし、また、利益率をはじめビジネスの構造が異なると、業界によっても、同じ責任範囲と同じ業務負荷であっても年収に大きな格差が生まれることもありえます。

もちろん大企業になればなるほど、採用基準は厳しくなり、現実的に年齢の制約も大きいと思うので簡単ではありませんが、いちおう念頭に置いていただけるといいのではないかと思います。

(3)需要が多く、かつ成長している「業界」に行く

2020年代は、従来のインターネットによる産業変革に加えて、ロボットやAIなどのテクノロジー活用が加わり、一段と世界の変化が加速する時代になりそうです。結果的に産業の栄枯盛衰が発生し、斜陽産業と勃興産業が交錯することになります。

今40歳の人が70歳まであと30年働くと考えると、この変化を読み取っておくことは、単に年収を上げるかどうかという観点だけでなく、リタイアまでの長期間、労働市場における自分の価値をいかにデザインしていくかということにも直結します。

いわゆる既存事業のDX(デジタルトランスフォーメーション)やテクノロジーに関わる業界、高齢化の影響を受けてさらに労働力が不足する医療・介護領域、建設・土木業界、電気自動車をはじめとするエネルギーに関わる業界など、今後需要が高まっていく業界で、自分ができることを探していくことも、重要な着眼点だと思います。

(4)中小企業やベンチャーで活躍して「役職」に就く

また、別の観点では、年収を上げるための重要な要素にポジション=責任や権限の大きさがあります。優秀な人材が何層にも存在する大企業よりも、あえて人数の少ない中小企業で活躍して重要ポジションを目指したり、ベンチャーで貢献度高く活躍していくことで自分のブランドを形成していくなど、「鶏口牛後」的な視点を選ぶ人も増えています。専門分野が明確で競争力があれば、CXOとして経営幹部を目指す方法も現実的な選択です。

(5)「副業」または「複業」をする

最後が「副業」です。正社員として本業を持ちながらの副業と言う考え方が主流ですが、今後は、起業すること自体のリスクが低下している流れを受けて、個人事業主のフリーランスとして、複数の本業を持つ「複業」と言う形も増えていくのではないかと予測しています。1社から年収1000万円を稼ぐのではなく、年間300万円の契約を5社と締結して年商1500万円を売り上げるという形です。極力リスクを抑えて、かつ継続的に仕事を得られる状況さえできれば、十分に考えられる選択肢だと思います。

本気で年収をUPさせたいと考えるなら、上記の5つの方法の中から自分に合う方法を選んで、さらに詳細な戦術を練り上げていくことで格段にその可能性は高まるはずです。

今、転職を検討しているあなたへ / 日経転職版

同世代の年収っていくらぐらい?

日経転職版でチェック

>> 年収チェックはこちらから

次のページ
年収が下がってしまう人が陥る落とし穴