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チームの多様化が進んで人材ニーズも多彩に(写真はイメージ) =PIXTA

チームの多様化が進んで人材ニーズも多彩に(写真はイメージ) =PIXTA

転職にあたって、それまでとは別の業界に転じる人が増えてきた。ポジションや収入の面で、同業種への転職に比べて魅力や期待度が大きいという。転職サイト「日経転職版」は特別セミナー「年収240万から年収1000万円に!着実に年収を上げる転職のコツ」を開催した。セミナーの登壇者は副業・転職で年収アップを実現した現役ビジネスパーソンで、転職メディアを運営するmoto代表取締役のmoto(戸塚俊介)さん。転職を通じたキャリアアップをどう実現すればいいのか、異業界への転職にはどんなメリットがあるのかなどを聞いた。

――motoさんは「石の上にも3年働く必要はない」と言っていますが、3年以内の転職がマイナスになることはないのでしょうか。

これは僕の経験談でもありますが、3年働いていなくても認めてくれる会社は認めてくれます。期間よりも「何をやってきたか?」という中身のほうが転職においては大事だと思います。今の本業の中でどのような成果を出し、それには再現性があるのか、「もしあなたを採用したらまた同じような成果が出せますか?」ということだと思います。ただ3年いれば何かができるようになるわけではありませんし、「1年で退職するとキャリアの傷になる」「3年間はいなきゃいけない」ということは、今の時代においては気にしなくていいと思います。

――新型コロナウイルス禍を経て、転職するよりも、本業に力を入れ直したいと考えている人が増えてきているようですが。

企業側もコロナ禍で業績が厳しくなったり、会社の将来が環境でどう変わるかわからなくなったりして、採用にシビアになっている面があると思います。その中で、その人には何ができるのかを、企業側もより問うようになっています。何となく「転職しようかな」と動いても転職先が決まらない人も増えていますが、一方で職能のある人はちゃんと転職先が決まります。それで、改めて本業の中で「自分は何ができるのか」「どんな成果を出すことができるのか」を考えるようになったのだと思います。転職はキャリアを上げていく1つの手段ですが、その手前で、目の前の仕事で成果を上げる重要性にみんな気がつき始めて、本業に力を入れたいと考えているのではないでしょうか。

――キャリアアップを実現するための転職のコツのようなものがあれば、教えてもらえますか。

1つは、「今の自分がいる会社を辞めた人がどこに転職したのか」あるいは「自分の会社に転職してきた人がどこの会社にいたのか」をリサーチすることです。これをやると、自分の転職先企業としてどんなところがあるのか、自力で求人を見つけるのとは別の角度から探すことができます。

もう1つは、僕がよく言っている「軸ずらし転職」です。平均年収が高い業界に移れば、もらえる年収も高くなります。年収は「職種×業界」で成り立っているので、年収を上げるためにはどちらかを「ずらす」ことが大切です。僕の場合は、最初に小売りに入りましたが、小売りは平均年収が高い業界ではないので、人事の経験を生かせて小売りよりも年収が高い人材業界に転職しました。さらに、そこで営業をやった経験を軸にしてIT業界に、その次は広告業界にと転職を繰り返すことで、年収を上げてきました。同業種・同職種に転職して上げられる年収幅よりも、業界を変えるほうが年収幅は大きくなります。これを僕は「軸ずらし転職」と呼んでいます。

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