みるみる代謝が上がる キレイにやせる食べ方の新常識年齢を重ねるほど「減らす」より「食べる」が正解!

日経ウーマン

2023/1/11
日経ウーマン

食事制限しているのにお腹周りの肉がつかめる、運動しているのにやせない――。そんな人ほど、基礎代謝を上げる「たんぱく質ファースト」の食べ方がおすすめ。やせ体質になる食事法を紹介します!

この人に聞きました

松田リエさん
保健師・ダイエット講師。1986年生まれ。看護師、保健師としての知識と自身が12kgやせた経験を生かし、ダイエット専門講師として起業。1500人をダイエット成功に導き、YouTube「松田リエ ll おうちで食べ美」やSNSでも活動中。新著に『ずぼら瞬食ダイエット』(小学館)。

たんぱく質をしっかり朝ごはんから取るのがカギ

「やせたいなら、食事を減らすより『食べる』を意識して」と話すのは、自身も食事の見直しで12 kgの減量に成功したダイエット講師の松田リエさん。年齢とともに基礎代謝が落ちると食事を制限しがちだが、摂取カロリーが激減すると脳は飢餓状態と判断して、エネルギーを節約し筋肉を分解する。脂肪をため込みやすく、筋肉量の減少とともに基礎代謝が落ちてやせにくい体に。「30歳を過ぎると1年に1%の筋肉が減少すると言われています。たんぱく質を毎食取り、特に1日の代謝を上げるために朝食から意識して取ることが大事。断食など流行りのダイエットほど、高度な知識が必要で継続が難しい。基礎知識を身に付け、まずはたんぱく質を取る習慣から始めましょう」。

年齢を重ねるごとに太りやすくなる3つの理由

理由 1
基礎代謝量の低下で消費エネルギーも減るから
年齢を重ねるにつれ、筋肉が落ちたり、細胞が老化したりすることで代謝全体の60~70%を占める基礎代謝量が減少する。「18歳を基点にすると、1年ごとに0.3kgの脂肪が蓄積される試算に*」。

*ウェブサービス「からだカルテ」2012年4月11日掲載「基礎代謝の低下による脂肪増加量試算結果」(タニタ調べ)より
理由 2
血糖値が上がって脂肪をため込むから
「食事で血糖値が上がると体は下げようとしてホルモンのインスリンを分泌し、糖分を脂肪に変えてため込む働きも。血糖値は年齢とともに上がりやすく、脂肪をため込んで体脂肪が増えやすくなります」
理由 3
エストロゲンの減少で内臓脂肪がつきやすくなるから
女性ホルモンのエストロゲンは脂肪燃焼を促し、内臓脂肪がつくのを防ぐ働きが。「しかし、更年期が始まるとエストロゲンの分泌が急激に減少。脂肪が燃焼しづらく体脂肪の増加につながります」。

「1日の総消費カロリーの60~70%を占める基礎代謝量を上げることこそ、効率的なやせ方です。基礎代謝を上げるには、筋トレで筋肉量を増やすよりも、食習慣を変えるほうがラクで続きやすいでしょう」

この3つだけ意識 やせる食べ方の3大ポイント

3食たんぱく質を摂取する
「毎食、肉や魚、卵、豆、大豆製品、乳製品などのたんぱく質を手のひら程度(約20g)取ると、筋肉量を維持しやすくなります。食後の体温が上がり、脂肪が燃焼しやすい効果も」
深酒などをやめて肝臓機能をキープ
基礎代謝のエネルギーは筋肉が約2割、肝臓が約3割を消費しているという。「たんぱく質、ビタミン、ミネラルを取り、深酒や添加物を控えて、肝臓の機能をキープしましょう」。
朝ごはんをしっかり食べる
「朝食を食べると体温が素早く上昇し、人間はその体温を維持しようとします。上がった体温を1日中維持すれば、結果的に1日の代謝アップにつながります」
次のページ
「3食+おやつ」のやせる食べ方のコツ