――パンツはロールアップされていますね。幅や折り返し方で意識している点はありますか?
「先ほどのコーデと同じように、9分丈くらいの丈感にしています。幅を均等にして折り返すとやぼったい印象になりやすいので、ラフにロールアップするといいでしょう」


――シューズについても詳しく教えてください。
「イタリア海軍のデッキシューズのデッドストックです。イタリア軍のコンストラクター(製造を請け負うブランドや工場)としては、カジュアルシューズの老舗ブランドであるSUPERGA(スペルガ)が知られています。このシューズにSUPERGAが関わっているかどうかは不明ですが、デザインからそんな雰囲気が感じられると思います」
“味”が魅力のバブアー 白デニムやローファーで軽やかに
――最後はバブアーのコートを使ったコーディネートです。
「特有のシワや色落ちが生み出す“味”が魅力の一着です。同じような雰囲気のアイテムと合わせるのは難易度が高いので、ドレッシーなセーターとパンツ、シューズを組み合わせてバランスを取りました」
――バブアーのコートは茶色や緑など、秋冬を連想させる色味です。春にはどう着たらいいでしょう。
「白のデニムパンツやローファーなど、軽やかな印象のアイテムを合わせるのがポイントです。コートのデザインそのものは普遍的なので、季節を問わず幅広い着こなしになじむアイテムですよ」

――インナーのセーターは鮮やかな色です。
「英国のジョンスメドレーの一着です。コートの色と相性がいいオレンジ色のものを選びました。フロントにVガゼット(補強や汗止めなどのため、首元に施されるV字型のパーツ)があしらわれたスエットのようなデザインがユニークですね」


――パンツはどこのブランドですか?
「米国の老舗デニムメーカー『TELLASON(テラソン)』です。生地はデニムなのですが、作りはスラックスという大人もうれしい一着です。スラックスの上品さとデニムのカジュアルさを併せ持った、絶妙なパンツといえるでしょう」
文:FACY編集部 山梨幸輝(https://facy.jp/) 写真:加藤潤

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