掘り出し物 チェーン店で探す

――コロナ下で古着店に出ている商品に変化はありますか。

安藤「35年くらい古着店を見ていますけど、東京の高円寺や下北沢、原宿にある伝統的な古着店は米国ものが中心で、商品を良く分かった人たちが買い付けてくるので値段も高額なんです。一方、最近増えているのがリユースショップの延長のようなチェーン店。こういう店は日本もヨーロッパもアメリカもごった煮の感じです。そうしたチェーンの値付けは、店によってはこの値段でいいの!? と驚くような安いものもあるんですよ。古着をそれほど知らない人が値付けをしていることもありますから」

スクーカムのざっくりしたニットカーディガン。ビンテージ衣料のタグのデザインは個性的

――裾野が広がって、お宝も増えているかもしれないということですね。商品が充実する時期はあるのですか。

安藤「お店ごとに強化買い取り期間を設定しているので、その時期はシーズンものが増えますね。売る場合もそういう期間にはいつもより高めに買い取ってくれるんですよ」

(聞き手はMen's Fashion編集長 松本和佳)

石津祥介
服飾評論家。1935年岡山市生まれ。明治大学文学部中退、桑沢デザイン研究所卒。婦人画報社「メンズクラブ」編集部を経て、60年ヴァンヂャケット入社、主に企画・宣伝部と役員兼務。石津事務所代表として、アパレルブランディングや、衣・食・住に伴う企画ディレクション業務を行う。VAN創業者、石津謙介氏の長男。

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