※日経エンタテインメント! 2023年1月号の記事を再構成

2022年のテレビバラエティでは『ポツンと一軒家』が4年連続で首位を獲得。順位の変動はあったが、トップ10はおなじみの番組が並び、ラインアップは21年と変わらなかった。そんななか、20位以下には新たな番組も登場。『せっかくグルメ!!』と『博士ちゃん』がランキング内に初登場した。

バラエティ世帯視聴率 年間ランキングTOP30/対象期間は22年1月1日~11月6日。レギュラー放送の開始時間が18時30分~23時台のバラエティ、音楽番組、紀行番組、情報番組について、ビデオリサーチ関東地区のデータを基に編集部が平均視聴率を算出。視聴率は「世帯視聴率」。小数点2位以下は四捨五入。複数番組合同での特番は、それぞれの番組ポイントとして計算。時間帯で数字が分かれて出ていた場合は、高いほうで計算した
対象期間は22年1月1日~11月6日。レギュラー放送の開始時間が18時30分~23時台のバラエティ、音楽番組、紀行番組、情報番組について、ビデオリサーチ関東地区のデータを基に編集部が平均視聴率を算出。視聴率は「世帯視聴率」。小数点2位以下は四捨五入。複数番組合同での特番は、それぞれの番組ポイントとして計算。時間帯で数字が分かれて出ていた場合は、高いほうで計算した

 バラエティの世帯平均視聴率は、1位から3位までは2021年から変動がなかった。『ポツンと一軒家』(ABCテレビ・テレ朝系)は、4年連続で1位を獲得。ただし、21年は平均視聴率が15.2%であり、全体的に視聴率の下降傾向は強まっている。2位の『ザワつく! 金曜日』(テレ朝系)は、各コーナーにグルメネタを絡め、番組スタート時に比べるとマイルドなテイストに。しかし、長嶋一茂、石原良純、高嶋ちさ子の自由奔放な発言は相変わらずで、視聴者を楽しませている。3位の『ブラタモリ』(NHK総合)は、番組開始から14年が経過。10月には深海をテーマに異色の散歩を繰り広げた。

好調続く『オモウマい店』

 『ブラタモリ』と同率3位が、『ヒューマングルメンタリー オモウマい店』(中京テレビ・日テレ系)。21年の6位から3ランク上昇した。驚きの低価格や採算度外視のサービスをする飲食店、規格外の個性を持つ店主を紹介する内容が、視聴者の心をつかんでいる。

 5位には、番組開始から27年がたつ『ザ! 鉄腕! DASH!!』(日テレ系)が入った。9月からは、番組初訪問となる土地で、未知なる料理や食材を味わう新企画「DASHメシ遺産」が始動した。

 このほか、6位に『プレバト!!』(MBS・TBS系)、7位に『世界の果てまでイッテQ!』(日テレ系)など、おなじみの番組が並ぶ。『プレバト!!』では、トーストアートなどの新企画がスタート。人気の俳句企画では、子役から活躍する女優の森迫永依や、アインシュタインの河井ゆずるといった、ニューフェースも活躍。『イッテQ!』は、5月にガンバレルーヤのアメリカツアーで、海外ロケを2年ぶりに再開した。

 9位には、22年に全曜日のGP帯で冠番組を持つことを達成した有吉弘行の番組から、『有吉ゼミ』(日テレ系)がランクインした。大食いや激辛料理など、チャレンジグルメ企画をメインにしつつ、ヒロミの新たな挑戦「ヒロミ、キャンプ場を作る。」がスタート。さらに、21年から始まった「工藤阿須加の農園生活」も定着してきた。有吉の冠番組では、『有吉のお金発見 突撃!カネオくん』(NHK総合)も28位に入った。

 今回、ランキング上位に浮上した番組では、同率21位の『バナナマンのせっかくグルメ!!』(TBS系)と、『サンドウィッチマン&芦田愛菜の博士ちゃん』(テレ朝系)に注目。『せっかくグルメ!!』では、日村勇紀と地元の人たちとの温かい触れ合いや、おいしそうに料理を食べる姿に癒やされる人が多い。『博士ちゃん』は、大人顔負けの知識を持つ子どもから、サンドの2人が教えてもらうという構図がほっこりした笑いを生み、支持がじわじわ上昇中。

※視聴率(世帯)はビデオリサーチ関東地区調べ。

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