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嗅覚障害、命に関わる危険も 意識して嗅ぐ訓練で治す

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NIKKEI STYLE

においを感じる嗅覚は、ふだん視覚や聴覚ほど意識されない。しかし異常があると生活の質に大きく影響する。何らかの病気のサインであることも多い。嗅覚障害の原因や対処法を知っておこう。

においが分からない。におうものとにおわないものがある。本来と違う不快なにおいを感じる。何を嗅いでも同じにおいがする。嗅覚障害にはこうした様々な症状がある。東京大学医学部付属病院耳鼻咽喉科・頭頸部外科の近藤健二准教授は「具体的にはカレーのにおいがしない、どんなものも焦げ臭く感じるといった訴えをよく聞く」と話す。

嗅覚に異常があると、食事がおいしくなくなる。料理の味付けが濃くなり、塩分や糖分のとり過ぎになる。食品の腐敗やガス漏れに気付かない恐れもある。嗅覚障害を自覚したら、早めに耳鼻咽喉科を受診したい。

まずにおいを感じる仕組みを知ろう。鼻の奥には鼻腔という空間があり、その天井部分の粘膜には多様なにおいを嗅ぎ分ける嗅神経細胞が並んでいる。鼻から吸い込んだにおいの分子を同細胞がとらえると、その情報が脳に伝わり、においが認識される。このプロセスのどこかに問題が起こると生じるのが嗅覚障害だ。

障害には主に気導性、嗅神経性、中枢性と呼ばれる3タイプがある。最も多いのは、におい分子が嗅神経細胞に到達しないことで起こる気導性嗅覚障害。慢性副鼻腔炎によるポリープ、アレルギー性鼻炎による鼻づまりなどで、におい分子の通り道がふさがれるのが原因だ。

「慢性副鼻腔炎の中でも特に好酸球性副鼻腔炎が嗅覚障害を起こしやすい」と近藤准教授。白血球の一種である好酸球によって鼻腔の周囲の副鼻腔にポリープが多発する病気で、再発しやすく指定難病の一つとされている。

治療は炎症を抑えるステロイド薬の点鼻やポリープを切除する内視鏡手術などが行われる。近藤准教授は「2020年に承認された新しい生物学的製剤の注射治療が高い効果を出している。継続することで安定的に嗅覚を取り戻せる」と指摘する。

嗅神経性嗅覚障害とは嗅神経細胞そのものがダメージを受けて嗅覚が低下することをいう。風邪やインフルエンザのウイルスが同細胞を攻撃することで発症する。新型コロナウイルスの影響で起こる嗅覚障害のメカニズムは、まだ詳細が解明されていないが、症状が長引くケースはこのタイプだと考えられている。

金沢医科大学耳鼻咽喉科の三輪高喜主任教授は、治療として漢方薬の当帰芍薬散などを処方するほか、嗅覚トレーニングを指導している。「嗅神経細胞は死滅しても再生する。積極的ににおいを嗅ぐ行為は再生を活性化させる」

においは何でもよいが、コーヒー豆やスパイスの効いた料理、入浴剤、整髪料など複数のものを意識して嗅ごう。三輪主任教授は「まずは朝晩1分を目安に4種類のにおいを15秒ずつ嗅ぐ習慣をつけてほしい」とすすめる。

中枢性嗅覚障害は脳挫傷などの頭部のケガや脳の病気が原因で、においの情報を脳が受け取れなくなった状態だ。「アルツハイマー病やパーキンソン病の初期症状としても表れやすい。嗅覚障害がこれらの病気の早期発見に役立つと期待されている」と三輪主任教授。嗅覚トレーニングは外傷後の嗅覚障害の改善にも有効だという。

嗅覚は病気がなくても加齢とともに低下していくことが知られている。予防策としてはまず喫煙しないこと。タバコは慢性副鼻腔炎のリスク因子であり嗅神経にもダメージを与える。そして日常生活の中で意識してにおいを嗅ぐことを心がけよう。

(ライター 松田 亜希子)

[NIKKEI プラス1 2022年5月28日付]

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