ひらめきブックレビュー

仲間づくりが可能性を開く 「人」から考える成功法 『WHO NOT HOW 「どうやるか」ではなく「誰とやるか」』

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「ダイエットをしたい」と思ったら、多くの人は「どうやれば」いいかを考える。食事を見直して運動を始めるかもしれない。しかし、うまくいくかどうかはわからないし、自己管理は手間や時間もかかる。では、どうすればいいのだろうか?

考え方のヒントを与えてくれるのが、本書『WHO NOT HOW 「どうやるか」ではなく「誰とやるか」』(森由美子訳)だ。方法ではなく人の側面から考えることで、成功への道が開けるとし、そのメリットや考え方の詳細を解説している。

著者のダン・サリヴァン氏は、起業家向けコーチングプログラムである「ストラテジック・コーチ」の共同創設者。ベンジャミン・ハーディ氏は組織心理学者で『FULL POWER 科学が証明した自分を変える最強戦略』(サンマーク出版)などの著書があるライターで人気ブロガーでもある。

■相手のメリット考える

例えば、自分の考え方をまとめた本を出版したいとする。「どうやれば」本を出せるかを考えると、地道に原稿を書いた末、土地勘のない出版業界で行き詰まりかねない。「誰と」やるかに発想を転換できれば、可能性が開ける。本書自体、サリヴァン氏の考え方をもとに、ライターのハーディ氏がまとめたものだ。サリヴァン氏は、書籍化にあたっての一切をハーディ氏に任せた。

「誰か」を探して任せるにあたっては、相手のメリットを考えることも重要だ。いくら自分が求める人材でも、報酬や機会などその人にとって意味のあるものを提供できないのであれば近づいてはいけないという。

いわば「対価」ありきの付き合い方にはドライな印象も受ける。しかし、身を切って対価を提供することで、目標に向かう覚悟ができるという指摘はもっともだろう。冒頭の例でいえば、パーソナルトレーナーを雇えば、ダイエットにも覚悟が決まる。

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