ナプラの「N.」シリーズは美容室専売品にもかかわらず若者に支持を得ている
「N」の一文字があしらわれたシンプルなパッケージが印象的なナプラ（大阪市）のヘアケアブランド「N.」（エヌドット）。天然由来成分を多く配合し、素髪を生かした自然な仕上がりを演出する。主力のヘアオイルを筆頭に美容室専売品にもかかわらずSNS（交流サイト）を通じ若者世代から絶大な支持を得ている。
シアバターなど天然由来成分を多く含み、主力商品のヘアオイル「ポリッシュオイル」を含む2つの商品は自然由来100%だ。特徴であるかんきつ系の香りも合成香料を一切使わずマンダリンオレンジなど植物由来の精油の香りを生かす。
発売は2017年。当時はそれまでのワックスなどを使いしっかりセットするスタイルからよりラフな質感を楽しむ髪形へ流行が変わりつつあった。従来販売していた商品ではトレンドをつかみきれないと判断しブランド開発に踏み切った。
素髪を生かした質感を演出
企画開発部の後藤直樹課長は「本当はスタイリング剤を使用したくないが何もしていない感じが出てしまうことにも抵抗感がある人が多かった」と話す。素髪を生かした自然な質感が表現できる商品作りを意識したという。
ブランド名「N.」はシリーズの売りである「ナチュラル」や「ニュートラル」などの頭文字から名付けた。洗面所などに置かれていてもなじむよう、単色基調のシンプルなパッケージに仕上げた。
現在ブランドをけん引するヘアオイルは開発段階では商品化の予定がなかったという。他の「N.」シリーズの商品ラインアップや販促物などの用意がすべて終わったタイミングで、ナプラの武田政憲社長の「何かもう1つ商品が欲しい」という言葉から急きょ誕生した。
