名瀬さん「私たちの世代には社会貢献を大切にする人が結構いると思います」

首都圏から地方への移住希望者は309万人、関係人口予備軍は400万人との推計もあります。こうした人材を呼び込むには開放的な土壌と、互いに対等に向き合う意識が必要です。

首都圏に住む地方出身者を対象にした国土交通省の調査では、「地元は人間関係やコミュニティーに閉塞感がある」と感じる女性は男性の2倍でした。女性が敬遠する地域は多様な価値観がなかなか認められず、イノベーションを起こしにくいといえます。

人口減少下でも活力を保つには地域に革新をもたらす人材が不可欠です。当面は外からの人材に頼らざるをえませんが、人材の取り合いは地域間の格差を生みます。こうした人材を自前で育てるようになることが、地方活性化の本質といえるでしょう。

ちょっとウンチク

多様な活力 測る指標を

地方活性化の難しさは、成功事例をそのまま広げても地方全体の底上げにつながらないことにある。地域によって環境は様々で、豊かさや活力を保つ形はそれぞれだからだ。

それは人口や経済指標には表れにくい。求められるのは地域の活力を測る新たな指標だ。多様な活力をデータとして「見える化」すれば、それを高めようという意欲を生む。

データが未整備だと、政策効果が検証されず、似た政策を繰り返しがちだ。活力ある地域が地方全体の何%あり、どうすれば増えそうか。定量的な把握は政策を進化させよう。(編集委員 斉藤徹弥)

■ニッキィとは
 日本経済新聞を日ごろからよく読んでいる女性読者の愛称として「ニッキィ」が生まれましたが、新たに2代目のニッキィとして人工知能(AI)を活用したバーチャルなキャラクターが誕生しました。日本経済新聞社の研究開発組織、日経イノベーション・ラボがスタートアップ企業のデータグリッド(京都市)の協力を得て、日経の若手社員の顔写真をAIに学習させ作成しました。
「なぜこんなことが起きているの」といった疑問、好奇心をもとに、2人がベテラン記者に質問していきます。

[日本経済新聞夕刊 2021年10月25日付]

「ニッキィの大疑問」は原則月曜掲載です。