日経プラスワン

電解水とラップを使う方法は、コンロ周りの壁などの掃除にも有効だ。ここで注意したいのが洗剤の塗布方法。尾崎さんは「壁などの垂直な部分に洗剤を使う場合は、液だれの跡が残らないように、下から上に向かって吹き付けるのがポイント」と注意を促す。スポンジに洗剤を含ませて下から上に塗っていくのもお勧めだ。

コンロ掃除でさらにおっくうなのが、五徳の手入れ。尾崎さんは、重曹を使ったつけ置きを勧める。「重曹は油汚れに強く、電解水に比べて安価なので、大量に使うつけ置きにも使いやすい」(尾崎さん)。用意するのは、五徳が入るサイズのジッパー付き保存袋。複数の五徳が一体化した大きなタイプの場合は、サイズに合ったゴミ袋を二重にしたもので代用できる。

まず、袋に五徳を入れ、50度くらいの湯を五徳がつかる程度まで注ぐ。キッチンのシンクを使う場合は、五徳でシンクを傷つけないようにタオルなどを敷いておくとよい。

次に、袋の中に重曹を入れ、溶かす。濃度の目安は、100ミリリットルの湯に対して重曹小さじ1程度。重曹は熱が加わることで反応が良くなるので、熱めの湯を使用する。

袋の空気を抜きながら口を閉じ、そのまま10~15分間つけ置きする。時間がたったら五徳を取り出して、スポンジなどで汚れをこすり落とす。細かい部分の汚れ落としには、不要になったポイントカードなどプラスチック製のカードが使える。半分に切ると、断面が鋭利になるので、汚れを削り落とす。

最後に洗った五徳を水で流し、タオルなどで水気を取って乾かせば完成。この方法は、バーナーキャップや魚焼きグリルにも応用できる。

「油汚れの掃除のポイントは、時間と温度」と尾崎さん。時間をかけて洗剤を浸透させ、熱の力で洗剤の洗浄力を上げることで汚れが落としやすくなり、結果として掃除が楽になる。キッチンのベタベタした油汚れはストレスのもとにもなる。少しの手間で快適なキッチンを保ちたい。

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便利グッズを活用して

コンロ掃除を楽にするグッズが進化している。東急ハンズの松本さんが薦めるのは、油汚れ専用のボアクロスだ。「油汚れを落としやすく、クロスに付いた汚れは水だけできれいに落とせるので、掃除がおっくうにならない」(松本さん)

汚れ防止商品も、天板を丸ごと覆うものに加え、ビルトインタイプのフチの隙間や、ゴム管など掃除しにくい部分を覆うカバーも登場している。コンロはほぼ毎日使う場所。グッズなどをうまく利用して、手入れが苦にならない環境をつくろう。

(ライター 李 香)

[NIKKEI プラス1 2021年12月25日付]