2021/12/5

こうして工夫した「和香牡丹 純米吟醸 ヒノヒカリ50」は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2020」のプレミアム純米部門で最高金賞を得た。清酒営業担当の桃田貴光氏が言う。「食用米で醸した酒がこの賞を取った意義は非常に大きい」。同じくヒノヒカリで造るがオーソドックスな味わいの「本醸造 和香牡丹」も「全国燗酒コンテスト2020」のお値打ち熱燗部門で最高金賞に。現在、三和酒類が出荷する清酒の8割以上でヒノヒカリを使う。

2022年5月の開業を目指して工事が進む「辛島虚空乃蔵」(4日、大分県宇佐市)

虚空乃蔵は一般客の見学を受け入れていないが、22年5月開業予定の新施設「辛島虚空乃蔵」がニーズの受け皿となる。宇佐市が20年に「清酒特区」の認定を受けたことを活用。小規模な清酒製造場などを整え、半日程度の気軽な仕込みなどを体験できるようにする。「辛島で様々なタイプの清酒を少量ずつ醸して売り、特に好評なものは本社工場で本格的に造る好循環につなげたい」と佐藤氏は期待する。

ワイン事業と清酒事業を兼務する古屋執行役員は「ワイン好きも飲み飽きない日本酒を目指す」と意気込む

今後目指すのが「ワイン好きも飲み飽きない日本酒」。50年前に始めたワイン事業を受け持つ古屋浩二執行役員が8月から清酒事業も兼務している。三和酒類は「変容と新生」をスローガンに掲げて第2の創業に挑戦中だ。古屋氏は「攻めの姿勢で新たな伝統をつくりたい」と意気込んでいる。

(大分支局長 松尾哲司)

[日本経済新聞電子版 2021年11月25日付]