日経MJ

「性別問わず使えるブランドに育てていきたい」

ただ懸念もあった。肌に直接付ける化粧品は通販で購入しにくいと考える人も少なくない。マニフィークのような新興ブランドであればなおさら、店舗で実際に試し、スタッフの助言を参考にしながら選びたいものだ。野村氏は当初「アンテナショップを立ち上げて、顧客との接点を持つのが先ではないか悩んだ」と振り返る。

議論の末「ECサイトのデザインや見せ方を工夫すれば、オンラインでも十分に訴求できる」(野村氏)と判断。通販ならではの特徴を生かす方向性を固めた。マニフィークの公式サイトでは、アイテムごとに花畑や木々、海中のイメージ画像を添え、化粧品を使うことで自然の恵みを得られるような印象にした。

ECサイトに合わせて商品パッケージも工夫した。キャッチコピーなどは盛り込まず、グレーなどの背景を基調にブランド名や商品名は白黒と、あえてシンプルにした。

野村氏は「ECサイトと商品パッケージの両方でアピールを狙うと、ごちゃごちゃしてしまう」と説明する。すっきりした見た目にすることでコンセプトを分かりやすく伝えることを追求した。

マニフィークは若年層だけでなく、肌の見た目を整えるBBクリームが中年層からも支持を集めており、販売は当初計画を上回るペースで拡大しているという。男性向けに立ち上げたブランドだが、野村氏は「性別を問わずに使えるブランドに育てていきたい」と意欲を見せる。今後は商品ラインアップを強化して総合力を高め、ジェンダーレスな化粧品ブランドとしてファンを増やしていく狙いだ。

(石崎開)

2020年9月にコーセーコスメポートが立ち上げた男性向け化粧品ブランド。マニフィークはフランス語で「壮大」を意味し、大自然の恵みをテーマに掲げる。価格帯は1300~3300円程度と競合より高めだが、自然由来の保湿成分を厳選したアイテムをそろえ、20代後半~30代などの需要を取り込んでいる。

[日経MJ 2021年11月26日付]


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