コーセー「マニフィーク」 ビッグデータで男性客開拓

自然な使い心地や香りを追求した

コーセー子会社のコーセーコスメポート(東京・中央)が展開する男性向け化粧品ブランド「マニフィーク」が若年層を中心に支持を広げている。「自然」をテーマに、付け心地や香りにこだわったアイテムをそろえる。男性の化粧品需要が徐々に高まるなか、販路を電子商取引(EC)サイト中心に絞るなど、独自の戦略を打ち出して競合との差異化を図っている。




アマゾンのビッグデータ活用でブランドコンセプト構築

マニフィークは2020年9月に誕生した。同社はそれまで女性を主な顧客としてきたが、近年のメンズコスメ市場の活況から、潜在需要があるとみて立ち上げた。しかし開発を始めた19年当時、市場では既に「ギャツビー」や「ウーノ」など、先行ブランドが高いシェアを占めていた。メンズコスメの知見も乏しいまま、既にレッドオーシャン化しつつある市場で顧客を一から取り込む戦略が求められた。

ブランドの立ち上げに向けて、アマゾンジャパン(東京・目黒)に協力を求めた。同社が持つビッグデータを活用してブランドコンセプトなどを練るためだ。分析の結果、意外なことがわかった。

「キャンプなどのアウトドアを好む男性と、化粧品を使う人の親和性が高い傾向にあった」(コーセーコスメポート戦略事業部の野村靖氏)。そこで、この知見を反映し、コンセプトは「いい顔は、自然でつくる。」とした。

マニフィークのうたう自然とは、植物や海洋由来の保湿成分を豊富に取り入れることだけではない。例えばスキンケア機能を一つにまとめたオールインワンジェルは、顔に塗った時のべたつき感を抑え自然な状態でいられる使い心地に仕上げた。香りは花と樹木のにおいを2段階で楽しめるように工夫し、自然の癒やしを得られるようにした。

データ分析は販売手法にも生かした。主要ターゲット層の20代後半~30代はECサイトの利用が多いと分かり、オンラインでの販売を軸とした。

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「性別問わず使えるブランドに育てていきたい」