2021/11/21

とにかくネガを感じさせない

1.8リッターのノーマルエンジンは、実用回転域の駆動力に余裕があって扱いやすい。トランスミッションはCVT(無段変速AT)だが、2500rpm付近で巡航中にアクセルペダルを踏み増しても、エンジン回転だけが不自然に高まることはない。CVTの作動に違和感はなく、細かな速度調節も容易だ。3800rpmを超えると、速度の上昇がさらに活発になる。エンジンノイズにも不満はないが、巡航中に素早くアクセルペダルを踏み込んだり、登坂路で高回転域まで回したりした場合には、ハイブリッドに比べれば音量は大きく感じられる。

なおノーマルエンジンのWLTCモード燃費は14.4km/リッターだ。ハイブリッドのFWD車は26.2km/リッターだから、ノーマルエンジンの燃費数値はその55%にとどまる。またノーマルエンジンは、アイドリングストップ機構を搭載していない。このニーズはユーザーによって異なるが、信号待ちのアイドリングに罪悪感を抱く人もいる。標準装着しなくても、オプションで用意する必要はあるだろう。

走行安定性は、全幅がワイドなこともあり、SUVでは優れた部類に入る。操舵に応じて適度によく曲がり、峠道を走っても、旋回軌跡を拡大させにくい。ノーマルエンジンは、車両重量がハイブリッドに比べて60kgほど軽く、車両の反応も少し機敏だ。危険を避けるために下り坂のカーブでブレーキペダルを踏んだ時なども、後輪はしっかりと接地していて、挙動を不安定にさせにくい。

乗り心地も、このサイズのSUVでは快適だ。時速40km以下では、路上の細かなデコボコを伝えるが、上下に揺すられる不快感は生じない。マンホールのふたを乗り越えたような段差の通過でも、突き上げ感が抑えられている。全長が4500mm以内、価格が300万円以下のSUVとしては、走行安定性と乗り心地のバランスは良い。

加速感や巡行時の静粛性はまずまず。全幅が1800mm以上とワイドなこともあり、コーナリングも安定している。
最高出力140PSを発生する、自然吸気の1.8リッター直4エンジン。WLTCモードの燃費値は14.4km/リッター。
最高出力140PSを発生する、自然吸気の1.8リッター直4エンジン。WLTCモードの燃費値は14.4km/リッター。
今回は100kmほどの距離を試乗。燃費は満タン法で10.5km/リッター、車載の燃費計で9.7km/リッターを記録した。
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足まわりの違いにも注目