日経プラスワン

子どもが帰省してまずやるべきなのは自分の荷物量を把握することだ。どれほど実家にあって利用できるスペースを狭めているのか、写真を撮ってみよう。

タンスや本棚いっぱいに自分の荷物が詰まっている状態であれば、1点ずつ取り出して仕分け、空になった本棚を処分するところまでが子どもの役割だと考えたい。帰省するたびにこの本棚、この引き出し、などと、ひとつずつ片付けていけば、平均して3~5年あれば完了できる。

片付ける荷物は3つのカテゴリーに分類していこう。「実家で使うもの」と「思い出の詰まったもの」、さらにもう読まない本や着ない服といった「それ以外」だ。

パジャマや下着、歯ブラシといった実家で過ごすときに使う日用品であれば、親と相談したうえでだが、実家に置いておいてもかまわないだろう。多くても段ボール1箱に収まるくらいだと思われる。

一方、思い出の品をどれだけ実家に置かせてもらうかは悩ましい。親としっかり話し合うようにしたい。認められたとしても、親の手が届きにくい、押し入れの上部にある枕棚の隅、地下収納庫の端などにまとめておくのをお勧めしたい。子どもの荷物が親の目に付く、手の届く場所にあると、部屋全体が物置のようになってしまいがちだ。

実家で使いもせず、思い入れもないものは放置しておいてはいけない。売る、譲る、預ける、自宅に持ち帰るなど実家以外で活用か処分する方法を模索しよう。

「子ども部屋の荷物を片付けられて親の書斎ができ、趣味が増えた」「荷物が減ったのでスムーズに住み替えやリフォームに踏み切れた」。子どもが片付けを進めた結果、親の生活の質(QOL)が高まったという声も聞かれる。「帰省中くらいはゆっくりさせてよ」ではなく、親のための空間づくりに協力しよう。

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「実家に多い」1位は本

サマリーの調査によると、子どもが実家に置きっぱなしにしているものの1位は本、2位が洋服だった。大切に集めていた漫画全巻セットや幼少期に読んだ思い出の小説など残しておきたい気持ちは分かるが、ギッシリ詰まった本棚は掃除がしにくい。地震などに備える意味でも処分する、箱に詰めて押し入れに移すなどしておこう。

何かと置きっぱなしの洋服も帰省中に着るのは2~3着くらいの場合が多い。最低限必要な分だけ残し、親にクローゼットを明け渡すようにしたい。

(整理収納アドバイザー 米田 まりな)

[NIKKEI プラス1 2022年4月23日付]