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うつの発症にウイルスが関係? 五月病との関連も

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NIKKEI STYLE

疲労がたまるとヒトヘルペスウイルスが活性化し、口唇ヘルペスを発症するように、うつ病にもウイルスが関与することがある。疲労のメカニズムを確かめつつ、ウイルスがどう関わるのかを知っておこう。

新年度となる4月は会社や学校などで環境が変わり、緊張する日々が続く。疲労がたまりがちだが、気が張り詰めていると疲労として自覚しないことも多い。

ただ、その状態は長くは続かず、5月の連休を過ぎたあたりから倦怠感ややる気がうせるなど、いわゆる五月病に陥る人も出てくる。東京疲労・睡眠クリニック(東京・港)の梶本修身院長は五月病の状態を「生きるためには休む必要があるという生体アラーム」だと説明する。

五月病には、労働や運動などが負荷となって脳を含む身体機能が低下する「疲労(作業効率の低下)」と、脳が休息を欲する「疲労感」の2つの側面がある。環境が変わったばかりの「4月の状態は、疲労感なき疲労」と梶本院長。

緊張状態が続くとそれがストレッサー(ストレス要因)となり、体にストレス応答が起きる。自律神経の中枢である視床下部が働き、体を活性化させるアドレナリンや疲労感を麻痺させるコルチゾールを副腎から分泌させるのだ。

ところが自律神経の過活動状態が5月まで長期化すると、自律神経機能が低下。さらに内分泌・免疫系の機能低下を誘発する。その結果、体中に様々な支障が表れ、今まで抑えられていた疲労感を急に感じるようになる。

五月病は一般にストレッサーによってうつ状態になることを指しており、十分な休養や質の高い睡眠、時間の経過で改善することが多い。ただ、眠れない、寝ても疲れが取れない状態が続くと回復が困難となり、うつ病や心身症などのリスクが高まる。

近年、うつ病の発症に脳の炎症が関わっていることが明らかになった。この炎症を引き起こす要因の一つとして「HHV(ヒトヘルペスウイルス)-6が関与している」と、東京慈恵会医科大学(東京・港)の近藤一博ウイルス学講座教授は指摘する。

HHV-6は日本人のほとんどが乳児期に感染する突発性発疹の原因ウイルスで、通常は血液中に潜伏している。ところが体が疲れると、再活性化し唾液(だえき)中に放出される。

疲れた際に発症しやすい口唇ヘルペスは単純ヘルペスウイルスが引き起こすが、HHV-6はより疲労に反応しやすく「唾液中のHHV-6の量で疲労度が測れる」(近藤教授)。

うつ病の発症にHHV-6が関与するしくみについて、近藤教授は「唾液からHHV-6が鼻の奥にある嗅球(臭いを感じる器官)に移行・潜伏感染し、そこでSITH-1と命名したたんぱく質を発現させる。それが嗅球のアポトーシス(細胞死)を引き起こす」と説明する。このアポトーシスが脳内のストレス物質を増やし炎症を促すというのだ。

SITH-1は人の体にとって異物となるため、抗体が作られる。「うつ病患者の血液を調べたら約8割にSITH-1抗体が見られた」(近藤教授)とのこと。またSITH-1抗体が陽性だと、陰性に比べ約12倍うつ病になりやすいことも分かっている。「唾液中のHHV-6の数値が低いのに疲労感があるなら、脳内で炎症が生じている証し、つまりうつ病の可能性が高くなる」(同)

HHV-6は疲労で活性化するため、うつ病予防には疲れをためないことが必須だ。五月病を感じたら必ず体を休めよう。将来、SITH-1を嗅球で発現させない薬が開発されれば、うつ病治療の新薬となることも期待される。

(ライター 仲尾 匡代)

[NIKKEI プラス1 2022年5月21日付]

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