足にしびれ…「脊柱管狭窄症」かも 前屈で痛み緩和

腰をくの字に曲げ、脊柱管を広げて痛みを和らげる(東京都中央区の竹谷内医院)

足の痛みやしびれから普通に歩くのさえ難しくなる腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症。背骨の中の脊柱管が骨のずれや変形で狭くなり、神経が圧迫されて症状が出る。主な原因は加齢とされ、高齢化とともに患者数が増えている。専門家によると、体操など体のケアを続けていけば、通常の生活をある程度取り戻せる可能性があるという。

埼玉県川口市の東忠雄さん(81)は6年前から足に痛みやしびれを感じるようになった。次第に悪化し、少し歩いただけでも痛みが出る状態に。近くの整形外科医で診てもらうと、腰部脊柱管狭窄症で手術が必要だと告げられた。

同様の悩みを抱える人は多い。和歌山県立医科大学などの調査によると、腰部脊柱管狭窄症は高齢者の10人に1人がかかるといい、国内の推定患者数は580万人に上るとされる。

脊柱管は神経の束が通る背骨の管の部分。椎骨(ついこつ)などから成る背骨が加齢で変形すると、管が狭くなって神経を圧迫する。腰部脊柱管狭窄症の典型的な症状は足やお尻の痛みやしびれ。足に力が入らず、休めば症状が和らぐが、再び歩き出すとぶり返す。進行すると、こむら返りが起きたり、まひでつまずきやすくなったりする。

一般的な治療法は痛み止めなどの薬の服用。痛みが強い場合、ステロイド注射をすることもある。ただ対症療法となり、これだけで根治させるのは難しい。

対策として考えられるのが運動療法だ。反ったときは神経を圧迫するが、前屈姿勢になると圧迫が緩み、楽になる。その動きを応用した体操を取り入れる。

運動療法に力を入れる竹谷内医院(東京・中央)の竹谷内康修院長はふたつの体操を挙げる。ひとつが膝抱え体操だ。あおむけになって膝を立て、足裏を床につける。両膝を胸まで引き上げ、両手で抱えて30秒間保つ。あおむけの状態で膝を上に伸ばし、太ももの裏側を両手で抱え、膝を胸に引き寄せる方法もある。どちらか3回を1セットとし、1日に3セット以上やってみる。

もうひとつが腰まるめ体操。椅子に腰掛けて両足をそろえ、前屈して両手で足首をつかむ。胸が太ももに付くようにして腰をまるめ、30秒間静止する。これも3回1セット、1日に3セット以上続ける。竹谷内院長は体操指導のほか、背骨の矯正や腰の筋肉を緩めて脊柱管を広げる施術も手掛けている。

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