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傷痕が赤く盛り上がるケロイド 体質や皮膚刺激が影響

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NIKKEI STYLE

ケガや手術、やけどの痕がなかなか治らず、赤く盛り上がって目立つ。肥厚性(ひこうせい)瘢痕(はんこん)やケロイドと呼ばれる症状だ。皮膚がよく伸びる部位でなりやすい。特に体質が影響するので注意しよう。早期治療が大切だ。

皮膚に傷ができると、皮下組織にかけて炎症が起こる。するとコラーゲンなどをつくる線維芽細胞が集まってきて増殖し、傷を塞いでいく。やがて炎症や細胞の活動が落ち着き、肌色に近い傷痕になる。これが通常の傷が治るまでの流れだ。

ところが傷ができて数週間たっても炎症がなかなか引かず、過剰に続く場合がある。こうなるとコラーゲンがつくられすぎてしまい、いったん治ったように見えた傷痕が赤く盛り上がってくる。これが肥厚性瘢痕やケロイドだ。多くは痛みやかゆみを伴う。

日本医科大学形成外科学教室の小川令主任教授は「相対的に炎症が弱いのが肥厚性瘢痕、強いのがケロイド。肥厚性瘢痕は盛り上がりが傷の範囲にとどまるが、ケロイドは周辺の正常な皮膚にまで広がる」と解説する。肥厚性瘢痕は放置していても1~5年で治る可能性があるが、ケロイドは自然に治らず再発しやすいという。

炎症が過剰に続く原因の詳細は解明されていない。個人の体質によることが多く、なりやすい人はニキビや虫刺され、ピアスの穴などの小さな傷からも発症する例がある。子どもの頃に受けた結核予防のBCGワクチンの痕が赤く盛り上がっている人はこの体質であるケースが多い。

小川教授は「女性ホルモンや高血圧が肥厚性瘢痕・ケロイドの重症化に関係するとわかってきた。妊娠中の女性は特にリスクが高まる。高血圧の人が大きな手術を受ける際も要注意」と警告する。

体質のほかに影響してくるのが物理的刺激だ。動くたびによく皮膚が引き伸ばされる部位では症状が出やすいとされる。傷痕に強い力がかかると、また炎症が起こり、引っ張られる方向に拡大する。

きずときずあとのクリニック豊洲院(東京・江東)の村松英之院長は「発症しやすい場所は胸、肩、二の腕、下腹部。帝王切開の傷痕によく見られる。ケロイド体質で胸筋を鍛えている人の場合、しばしば胸のニキビ痕などが横方向に悪化する」と話す。

組織的な違いがほとんどない肥厚性瘢痕とケロイドの対処法は共通だ。「予防策としてまずすべきなのは傷痕をできるだけ動かさないように、医療用テープやシリコンジェルシートなどでしっかり固定すること」と小川教授。

それでも赤く盛り上がってきたら、早めに形成外科を受診するようにしたい。日本創傷外科学会のサイトには専門医一覧がある。

「放置していると、コラーゲンが徐々に蓄積して硬くなり、関節などで皮膚のひきつれを起こすことがある」と村松院長。軟らかくなるまでには相当な時間がかかり、場合によっては手術を考えなければならないという。

治療に当たってまず考えるのは手術をしない保存療法だ。抗炎症効果のあるステロイドテープを貼る、ステロイド軟膏(なんこう)を塗る、抗アレルギー剤を飲むといった薬物療法が基本となる。症状や治り具合に応じてステロイド注射、コラーゲンを分解するレーザー、病変を切除する手術を組み合わせる。

小川教授は「非常に効果の高いステロイドテープがあり、多くの肥厚性瘢痕・ケロイドが手術しなくても治るようになってきた」と強調する。長く使用することで痛みやかゆみだけでなく、赤みや盛り上がりも改善していくという。できるだけ傷痕が目立たないようにするためにも適切な対処を心がけよう。

(ライター 松田 亜希子)

[NIKKEI プラス1 2022年3月19日付]

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