世の中をあっと言わせたい 野菜事業の失敗を糧にジーユー(GU) 柚木治社長(上)

ジーユー社長 柚木治氏

ファーストリテイリング傘下のジーユー(GU)は「ファッションを、もっと自由に。」を掲げ、2006年の創業以来成長を続けてきた。いまでは中国本土や台湾、香港にも進出し、売上高2000億円を超すブランドに育った。10年からトップを務める柚木治社長(56)は「世の中をあっと言わせたい」という意欲で組織を引っ張る。リーダーとしての原点は、ファストリがかつて参入した野菜事業の失敗で得た教訓だ。

――柚木社長にとってリーダーとはどんな存在ですか。

「結果を出すことが全てです。そのために全てを引き受けるということですね。リーダーはその振る舞いひとつで自分以外の人や社会にも影響を及ぼす存在です。良い結果を生み出せないなら、代わった方がいいでしょう。だから全ての物事に言い訳をしてはいけないと思っています」

「新型コロナウイルスが流行しようが、天候や景気が悪かろうが、人や環境のせいにせずに全てを引き受ける覚悟が必要です。リーダーは一番やりがいがある仕事ですが、ものすごく面倒くさくもあります。それでも『やるんだ!』と決意して行動することが求められています」

――良いリーダーの条件についてどう考えますか。

「リーダーにふさわしい適正は、まず自然体でリーダーをやれることだと思います。具体的には、私にとって人生の大好物と言えるのは、(1)考え抜いたアイデア(2)コツコツ努力する(3)ポジティブなチームワーク――この3つです。これをかけ算して人々を驚かせることが大好きです。これらができることはリーダーの資質のひとつだと思います」

「以前から『ノーアイデアノーライフ』とよく言っています。考えに考え抜いたアイデアが大好きです。2つめのコツコツ努力することは、私は貧乏性なところがあって努力しないと落ち着かない。昔風にいうと努力しないとバチが当たると考えています」

「そして3つめのポジティブなチームワークは、従業員の皆が楽しくノリノリで取り組んでいる時には良いエネルギーが出ます。GUの従業員1万6千人の全員がお客様を思って全力を尽くす組織でありたいです」

「この3つのかけ算でお客様も、世の中もあっと言わせたいと思っています。GUをそういう会社にしたいし、不思議と自身がそういうふうにできている時は業績もいいです。できていない時は、全てが良くないですね」

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