2022/2/27

酵母だけではない。代表的な商品「GINGER BROWN ALE」は地域で約400年の栽培の歴史がある「日光生姜(しょうが)」を使用した。県内産のブラックベリー、ユズ、カボスなどを使ったクラフトビールも造っている。

酵母など地元産の材料を使い、特徴ある香りや風味などが好評だ

各種ビールは鳥取駅前の直営ビアバー「Beer Bonds AKARI」で飲むことができる。SNS(交流サイト)などでの情報発信やイベントなどへの出品を通じて人気が広がり、県内だけでなく東阪の酒類卸会社やパブなどへの納入も増えた。現在の醸造設備では「受注の増加に対して供給が追いつかなくなってきた」(鹿児嶋社長)という。

そこで現在、生産拡大へ向け新しい醸造所を整備中だ。同じ鹿野町内でかつて幼稚園などとして使われた建物を市から借り受け、今年度中には改装が完成する予定だ。

新醸造所が完成すれば生産能力は3倍強に高まるという。これまでは自分たちの手で工夫した設備を使ってきたが、新醸造所ではスロベニア製のステンレスタンクなど設備一式を導入。手作業でかき混ぜていた作業も、コンピューター制御で自動でできるようになる。

「タンクなど気密性が増して、さらに味が良くなる」と醸造担当の清部直樹氏は説明する。これまで醸造で出てくる麦芽かすは処分していたが「畜産飼料にしたり、シリアルバーにしたりといった有効利用も考えている」(鹿児嶋社長)という。

(鳥取支局長 毛塚正夫)

[日本経済新聞電子版 2022年2月17日付]