地元愛凝縮の城下町ビール 鳥取の「AKARI BREWING」

2022/2/27
町おこしと一体となったクラフトビール造りに取り組む「AKARI BREWING」の鹿児嶋社長

鳥取駅から西へ車で30分ほどの場所にある鳥取市鹿野町は戦国時代の鹿野城主・亀井茲矩(これのり)によってつくられた城下町だ。そこでクラフトビールを醸造する「AKARI BREWING(アカリ・ブリューイング)」は地元産原材料にこだわり、地元愛あふれる個性的な味が評価され、県内外のファンを増やしつつある。

2017年に地元出身の鹿児嶋敦社長が脱サラして立ち上げた。かつて食堂だった空き家を借りて、醸造所を設けた。鹿児嶋氏は地域の町おこしのメンバー「あかり本願衆」の中心的な存在でもあり、町おこしと一体となったクラフトビールづくりに取り組んでいる。

原材料で特にこだわっているのが酵母だ。「Party Buddy」「Memories of Youth」の2商品は鹿野城跡公園内の桜の花びらから採取されたラカンセア酵母を使用する。この酵母を使うことによって、酸味を加えることができる。通常、酸味のあるサワービールの多くは乳酸菌を使うことが多いとされるが、独自酵母を使うことで個性的な風味を生み出す。

この酵母を使うようになったのは鹿児嶋社長が鳥取大学大学院連合農学研究科の児玉基一朗教授に相談を持ちかけたのがきっかけだ。児玉教授は地域の植物から有用な酵母を探索し収集している。地元で採取した複数の素材を持ち込み、そのなかからクラフトビールに適した酵母を桜の花びらから取り出すことができたという。