日経プラスワン

神奈川県箱根町の「Fun Space 芦ノ湖キャンプ村レイクサイドヴィラ」にも「ケビン棟」と呼ばれるコテージがある。「キッチン、風呂、トイレ、ベッドなど、ひと通りの設備がそろっているので、キャンプ道具を持っていない人でも、気軽にアウトドア気分を楽しめます」と話すのは、芦ノ湖キャンプ村のフロント責任者の籏野裕さん。

芦ノ湖畔の自然豊かなロケーションにあり、各棟に設けた広いテラスでバーベキューもできる。冬もアウトドアを楽しみたいと、多くの人が訪れるという。

「芦ノ湖に向かって広く窓を取っているので、朝は窓越しに野鳥が飛び回る姿もよく見えますよ」と籏野さん。冬キャンプの楽しみの一つが、バードウオッチング。暖かい季節でもできるけれど、生い茂る木々の葉に隠れてしまって、慣れていないと野鳥を見つけにくい。葉が落ちた冬ならば視界が開け、初心者でも野鳥を見つけやすくなる。

また、冬は空気が乾燥して澄んでいることから、スターウオッチングにも最適な季節だ。ほかの季節よりも一等星が多く見られる。さらに積雪のある地域なら、スノーシューやクロスカントリースキーを使って雪原を散歩するスノートレッキングも楽しめる。

冬キャンプを楽しみたいなら、いきなりテント泊に挑戦するのではなく、まずは「コテージキャンプ」で冬のアウトドアを体験してほしい。そして、冬の厳しさと楽しさを知ることができたら、テント泊にステップアップすることを考えてはどうだろうか?

ただし、設備の整ったコテージに泊まる場合でも、日中は屋外で過ごすのだから、しっかりとした防寒対策は必要だ。ダウンジャケットや防寒肌着を重ね着したり、ボアや保温素材を使ったウインターブーツを着用したりと暖かい格好で出かけよう。

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独自のサービスも

コテージに泊まるだけでも楽しいが、キャンプ場によっては独自のサービスを提供している。あわせて利用すれば、きっと忘れられない思い出になるはずだ。地元の食材セットを販売したり、調理グッズをレンタルしたり。薪ストーブで調理できるコテージなら、家ではなかなか体験できない料理が楽しめるだろう。

「Fun Space芦ノ湖キャンプ村レイクサイドヴィラ」が提供しているのは、冬限定の鍋付きプラン。夕食の寄せ鍋(写真)と朝食のホットサンドが割引価格で利用できるという。

(アウトドアライター 牛島 義之)

[NIKKEI プラス1 2022年1月15日付]