データサイエンスに熱視線 「宝の山」読み解きに期待

「データサイエンスが、あちこちで注目されているらしいよ」「新型コロナウイルスの感染対策としても、世界中で活躍してるんだって。人気の秘密はなんだろう?」

データサイエンスについて、バーチャル・キャラクターの日比学くんと名瀬加奈さんが、玉利伸吾編集委員に聞きました。

日比くん「どうしていま関心が高いのですか」

データサイエンスという新しい学問が引っ張りだこなのは、ビッグデータ時代が到来したからです。IT(情報技術)の発達で、社会に膨大な量のデジタルデータが蓄積され、観察、利用できるようになってきました。

公的な統計に加えて、インターネットの検索記録、携帯電話の通信記録、購入記録など、日常生活で自動的に大量のデータが蓄積されています。この膨大なデータが企業の経営判断や政府の政策決定、ビジネスパーソンの仕事などいろいろな目的に使われるようになってきたのです。「21世紀はデータの世紀」と言われ、「データは新たな資源」との見方も出てきました。

膨大なデータを的確に分析するスキルが求められる(写真はイメージ) =PIXTA

データサイエンスはデータを集計し、分析し、新しい知識や事実を見つけ出す科学的な手法です。それを仕事にしているのがデータサイエンティストです。

新型コロナ流行の初期に「8割おじさん」として注目された西浦博・京都大学教授(当時は北海道大学教授)も、データサイエンティストの一人とみられています。感染者数などをもとにした予測モデルをつくって、人と人の接触を8割減らす行動制限が必要だと指摘していましたね。

名瀬さん「具体的にはどんな知識が必要ですか?」

データサイエンスはデジタル化した社会において、人々の活動を支える土台のような知識です。従って、人工知能(AI)時代の「読み書き算盤(そろばん)」ともいわれています。

滋賀大学データサイエンス学部長の竹村彰通さんの著書「データサイエンス入門」によると、データの集計処理には、情報学(コンピューター科学)、分析には統計学の知識が必要で、さらに新しい知見の発見(価値創造)には、社会全般に関わる分野の専門知識が欠かせません。

情報学、統計学は理系、専門知識は文系が主なので、文理融合型の科学なのです。この3つの技能をまんべんなく身につけた人材が求められているようです。

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