以前は、箱ワインというと安価なワインの代表格だったが、最近は品質の高い商品も増えている。瓶のリサイクルコストや輸送コストが年々高騰しているため、よほどの高級ビンテージワインでなければ瓶で運搬するメリットが薄れてきているからだ。100ミリリットルあたりの値段が同じなら、箱の方が良いワインだといってもいいだろう。また、品質が多少劣ったとしても、瓶のワインを飲み残して保存するよりは箱ワインのほうがおいしさが維持できる。

味の変化を楽しむ

収穫の段階で傷んだ果実を丁寧に取り除いて作られたナチュラルワインなどは、安定した力強さをもつという。ワインの輸入商社ディオニーの遠矢敬宏さんは「ポテンシャルの高いブドウで作られたワインは、開封後もすぐに劣化することはない」と話す。数日間に分けて飲むことで、日に日に味わいが変化するのを楽しめるというわけだ。味の変化を楽しめるワインはどれか、店の人に聞いてみるといいだろう。

冷蔵庫で立てて保管

ワインの味を劣化させるもう一つの要因が温度変化だ。これまで紹介したどの方法も、適切な温度管理が前提だ。ワインセラーがあれば理想的だが、なければ冷蔵庫へ。瓶を寝かせると、それだけワインが空気にふれる面積が増えて酸化を進めてしまうので、立てて置くようにしよう。

アレンジレシピも

どうしても飲みきれなければ、カクテルや料理にアレンジしてしまおう。これからの時期におすすめなのは、スパイスを入れたホットワイン。料理に使うなら、牛肉のワイン煮やアサリのワイン蒸しなどの洋食のほか、和食にも応用できる。筆者はイワシの梅煮やブリの照り焼きを、日本酒の代わりに白ワインで料理してみたが、おいしくできた。

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ホットワインの作り方

基本の材料(2人分)は、赤ワイン400ミリリットル、オレンジ・レモンの輪切り(1センチ幅)各2枚、リンゴの角切り2分の1個分(芯を切り落とす)、シナモンスティック2本分、クローブ4個、カルダモン4個(殻に切り込みを入れる)。材料を鍋に入れ、沸騰させないように混ぜながら温める。味をみて酸味が強ければ、はちみつを適量加える。ベースにするワインの味の違いや、加えるフルーツやスパイスを変えて様々なバリエーションが楽しめる。沸騰させると香りが飛んでしまうので、くれぐれも沸騰させないよう。

(家事ジャーナリスト 山田 亮)

[NIKKEIプラス1 2021年11月13日付]