2021/10/24

まさに“爽快”の2文字につきる

なんだかホメ殺しみたいな内容になってしまっているが、少なくとも今回のような高速や山道を中心とした短時間試乗で、即座に指摘できる弱点や課題が新型シビックの走りに見当たらなかったのは事実。ただ、新型シビックに乗ってなんともポジティブな気分になるのは、そうしたシャシーやパワートレインのデキだけでなく、視界性能や車両感覚が素晴らしいからでもある。

新型シビックはファストバッククーペ的なプロポーションを先代から受け継ぎつつも、視界性能がハッキリと向上している。それは「ノイズを排除した」というシンプルな内外装デザインに加えて、低く水平なベルトラインに先代比で50mm後方に引かれたAピラー、6ライトのウィンドウ、そしてドア直付けとなったサイドミラーなどによるものだ。

低く水平基調のダッシュボードデザインは、世界的なターゲットである20~30代の若者の美意識に沿ったものでもあるそうだが、1980年代から90年代の低ボンネットなホンダ車を肌身で知る中高年は「これこそホンダ!」とヒザをたたくことだろう。50代のオッサンである筆者が新型シビックにシンパシーを抱く理由は、いうまでもなく後者だ。

またAピラーは、その根元の延長線がフロントタイヤの中心に着地する位置・角度となっているのが、デザイン上のポイントらしい。それが、新型シビックを先代より伝統的なクルマらしく見せるキモとなっている。同時にそんなAピラーは、フロントタイヤの位置を直感的かつ正確に把握させる一助にもなっていて、新型シビックを爽快に乗りこなせる車両感覚につながっている。

新型シビックはあらゆる部分が“爽快”という合言葉に収斂(しゅうれん)している。ここまで統一された世界観を表現できている国産車はめずらしい。さすがはホンダのベストセラーだけに、新型シビックはホンダの地力をいかんなく発揮したかのようなクルマだ。そして、ゴルフ8をはじめとする最新の欧州勢力と比較しても、ニヤリとできる力作である。

(文=佐野弘宗/写真=荒川正幸/編集=堀田剛資)

広々としたガラスエリアと相対的に薄く見えるボディー、水平基調のショルダーラインが織りなすサイドビュー。このデザインの方向性は、1983年に登場した3代目「シビック」、通称“ワンダーシビック”に着想を得たものだったという。
フロントウィンドウに備えられたワイドビューカメラ。予防安全・運転支援システムは従来モデルから全面刷新。センサーの認識能力が大幅に向上したほか、踏み間違い衝突軽減システムやトラフィックジャムアシスト(渋滞運転支援機能)などの新機能が追加された。
荷室容量は「LX」が452リッター、「EX」(写真)が446リッター。側壁の上部には、引き出して使用するカーゴエリアカバーが装備される。
試乗を通して筆者に高いポテンシャルを実感させた新型「シビック」。2022年にはハイブリッドモデルや「タイプR」も登場する予定だ。
■テスト車のデータ

ホンダ・シビックEX
EXボディーサイズ:全長×全幅×全高=4550×1800×1415mm
ホイールベース:2735mm
車重:1370kg
駆動方式:FF
エンジン:1.5リッター直4 DOHC 16バルブ
トランスミッション:CVT
最高出力:182PS(134kW)/6000rpm
最大トルク:240N・m(24.5kgf・m)/1700-4500rpm
タイヤ:(前)235/40R18 95Y/(後)235/40R18 95Y(グッドイヤー・イーグルF1アシンメトリック2)
燃費:16.3km/リッター(WLTCモード)
価格:353万9800円/テスト車=368万8850円
オプション装備:ボディーカラー<プラチナホワイトパール>(3万8500円) ※以下、販売店オプション ドライブレコーダー フロント用 16GBキット<DRH-204WD>(3万9600円)/フロアカーペットマット<プレミアムタイプ>(4万8400円)/取り付け工賃(2万2550円)

テスト車の年式:2021年型
テスト開始時の走行距離:1415km
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(--)/高速道路(--)/山岳路(--)
テスト距離:--km
使用燃料:--リッター(ハイオクガソリン)
参考燃費:--km/リッター


ホンダ・シビックEX
EXボディーサイズ:全長×全幅×全高=4550×1800×1415mm
ホイールベース:2735mm
車重:1340kg
駆動方式:FF
エンジン:1.5リッター直4 DOHC 16バルブ
トランスミッション:6段MT
最高出力:182PS(134kW)/6000rpm
最大トルク:240N・m(24.5kgf・m)/1700-4500rpm
タイヤ:(前)235/40R18 95Y/(後)235/40R18 95Y(グッドイヤー・イーグルF1アシンメトリック2)
燃費:16.3km/リッター(WLTCモード)
価格:353万9800円/テスト車=368万8850円
オプション装備:ボディーカラー<ソニックグレーパール>(3万8500円) ※以下、販売店オプション ドライブレコーダー フロント用 16GBキット<DRH-204WD>(3万9600円)/フロアカーペットマット<プレミアムタイプ>(4万8400円)/取り付け工賃(2万2550円)

テスト車の年式:2021年型
テスト開始時の走行距離:1485km
テスト形態:ロードインプレッション
走行状態:市街地(--)/高速道路(--)/山岳路(--)
テスト距離:--km
使用燃料:--リッター(ハイオクガソリン)
参考燃費:--km/リッター

[webCG 2021年9月24日付の記事を再構成]