日経プラスワン

「せっかくのきれいな桜も後ろに電柱や電線、ビルなどが写り込むと、雑然とした印象になってしまう。背景をよく確認して」と鈴木さん。目の前の風景をすべて入れるのではなく、「撮りたいもの」を厳選して撮ると、印象的な写真になる。あれこれ欲張らずに「どの枝の花を撮るか」ねらいを定め、余計なものはできるだけ入れずに撮ろう。

桜の名所などで人がたくさんいるときは、スマホを高い位置で構えて、桜の木の上のほうをねらって撮る。すると人や道路を写さずに、桜の花の美しさだけを切り取れる。

スマホを高い位置で構えるときはカメラが傾きやすいので、グリッド線を使おう。iPhoneならホーム画面の「設定」から「カメラ」を選び、「グリッド」をONにする。こうするとカメラを構えたときに画面上に縦横の分割線が表示される。その線に被写体を合わせると、垂直・水平が整った写真が撮れる。

どこにピントを合わせるかも重要だ。たとえば桜並木を撮るときは、奥の木にピントを合わせるか、手前に合わせるかで同じ構図でも雰囲気の違う写真が撮れる。画面上でピントを合わせたい位置をタップしよう。どこから撮れば一番桜が映えるかを考えて、とっておきの1枚を撮ろう。

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神社仏閣と好相性

桜や梅は、神社仏閣と相性がいい。桜を手前に入れて後ろにお堂や鳥居、庭園などが入るようにすると、和の雰囲気が加わり、趣のある写真になる。桜の名所は人が多いが、近所の寺や神社なら密にならずに撮影ができるのも魅力だ。

神社仏閣は木が多いため、日差しが遮られることもある。日差しがやわらかな午前中、西日の傾きかける夕方など、太陽の位置によって写真の雰囲気は変わる。できれば何度か足を運んで、ベストな1枚をねらいたい。

(ライター 藍原 育子)

[NIKKEI プラス1 2022年3月12日付]