険悪ムードのときこそテーマを深掘り

会議を進行する上で、議論がヒートアップして険悪なムードになるのは避けたいものである。しかし、そんな時こそファシリテーターの出番だ。まずは、「なるほど。わかりました。その視点は大切だと思います」などとフェードインしながら割って入り、対立する両者を引きはがす。

場をクールダウンさせるだけでは芸がない。「〇〇さんがおっしゃったのは、つまりこういうことですか」「ご意見、参考になります。こういう問題についてはいかがでしょうか」と質問に切り替えて掘り下げれば、テーマの理解を深める機会にできるという。こうした小技を効かせるためにも、万全な事前準備は欠かせない。

しかしながら、ファシリテーション力を磨くには場数をこなすことも重要だろう。本書の最後にはキラーフレーズ集なるものが収められている。リラックスして会議をスタートさせるための一言は、「さあ、それでは始めましょうか」だ。ぜひ構えずにファシリテーションしていただきたい。

今回の評者 = 川上瞳
情報工場エディター。大手コンサルティングファームの人事担当を経て、書評ライターとして活動中。臨床心理士、公認心理師でもある。カリフォルニア州立大学卒。

超ファシリテーション力

著者 : 平石 直之
出版 : アスコム
価格 : 1,650 円(税込み)