会議成功の決め手は事前準備 アナウンサーが教える技『超ファシリテーション力』

会議を進行するのが苦手、そんな悩みを抱えているビジネスパーソンは多いだろう。実は意外なところに手本がある。個性豊かな出演者の意見をまとめ、生放送番組をテンポよく仕切る、アナウンサーだ。

本書『超ファシリテーション力』は、テレビ朝日のアナウンサーである平石直之氏が、報道番組「ABEMA Prime」の司会進行役を務める中で体得したファシリテーターとしてのノウハウをまとめたもの。「つまらない」「決まらない」「終わらない」会議を一変させるテクニックを紹介している。

優秀なファシリテーターは事前準備を怠らない

ファシリテーションとは「グループ活動を円滑に促進すること」。勘違いしやすいが、ファシリテーターは単なる司会者ではない。時には質問者として内容をかみ砕いたり、意見を述べて議論を活性化させたりと、状況に合わせて役割を変えるのがファシリテーターだ。いかに振る舞うかで、参加者の関係性を深め、チームのやる気や一体感を生み出すことも可能という。

著者が紹介する極意の一つは、事前準備だ。会議のテーマに関する資料集めはもちろん、参加者は誰で、最近どんな役割を担い、成果はどうだったかといったパーソナルな情報を頭に入れる。その際は、関連書籍、交流サイト(SNS)や会社のホームページのチェックも欠かさない。その上で、参加者が主張しそうなことやファシリテーターとして聞きたいことなどを明確にして、進行をイメージしていく。

ファシリテーターであっても、手ぶらで会議に参加するのは望ましくない。決定権がなくとも、議題に対する自分なりの仮説を持つことを著者は勧める。でないと、「さて、どうしましょう」と参加者任せの進行になってしまう。ただ、仮説にこだわる必要はない。自分なりの考えをもって会議に臨むことで、異なる意見の参加者にも質問しやすくなり、様々な視点がより鮮明に見えるようになるのだ。

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