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特に高齢者は加齢で肝臓や腎臓の機能が低下し、筋肉量も落ち、薬の効き過ぎが起きやすい。副作用でふらついて転倒し、骨折することもある。矢吹医長は「新しく薬を開始した後にふらつきなどの症状が出たら、必ず医師や薬剤師に相談を」と強調する。

矢吹医長らは15年にポリファーマシー外来を開設し、入院患者の薬の見直しに取り組んでいる。これまで約250人を対象にし、薬は平均9種類から5種類に減らした。「その薬が本当に必要かを患者さんと相談しながら検討している。高齢者に限らず、長期間飲んでいる薬があれば、年に1回は薬の見直しを医師に相談するといい」(矢吹医長)

また薬の写真をスマホで撮るのも一法だ。「処方薬、市販薬、サプリメントも撮っておく。日付も自動的に残るので服用記録になる」と成井准教授。医師や薬剤師に見てもらえば薬選びの情報になるし、副作用や災害が起こったときも役に立つ。

(ライター 佐田 節子)

[NIKKEI プラス1 2022年12月10日付]

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