名古屋の老舗「金虎酒造」 寅年に合わせて純米大吟醸

2021/11/21
「純米大吟醸 金虎」はフルーティーで華やかな味わいとすっきりした舌触りの両立を目指す

名古屋駅からJR線で10分ほどの大曽根駅が最寄りの閑静な住宅街。その一角にある白い建物から、10月下旬になると白煙が上がり始める。1845年(弘化2年)創業の老舗、金虎酒造(名古屋市)で酒づくりが始まった合図だ。

ぬかが残らないように丁寧に洗った酒米を約1時間蒸し上げる。一定時間冷ましたら、杜氏(とうじ)の木村伸一さんがふるいで少しずつ麴(こうじ)菌をまいていく。付着させた菌の生育がうまくいっているか数時間ごとに確認する。3週間は蔵に泊まり込みだ。

蒸し上がった酒米を放冷機に移す金虎酒造の水野善文専務㊧ら(名古屋市)

「年によって酒米の生育状況や気候は異なる。様々な条件を加味しながら酒の風味を高めていくには職人の感覚が欠かせない」。7代目蔵元の水野善文専務は手作業にこだわる理由を説明する。

蒸し上がった酒米を放冷機に移す(名古屋市)

金虎酒造が目指すのは料理のおいしさを引き出す酒。強みであるすっきりとした舌触りと、華やかな香りを守るため神経を張り巡らせる。

麴が完成すれば、酒母をタンクに入れ、麴、米、水を加えて発酵させる。今年の新酒は圧搾などを経て11月下旬に完成する予定だ。