アウトドア店「UPI 表参道」 店内で火起こし体験も

2022/5/19
「UPI 表参道」の店内では小川が流れ、魚や草花が育つ生態系ができている(東京都渋谷区)

高級ブランド店が立ち並ぶ東京・表参道の大通りをそれた裏道に店を構える「UPI 表参道」は、店内で火おこしができる体験重視のアウトドアショップだ。店内の半分は小川が流れ、草花や魚が育つ植栽空間になっている。ナイフや湯を沸かすケトルなど取り扱う商品を実際に使う場面を想定し、使い勝手を試せる。季節で移り変わる植栽にアウトドア用品購入以外の目的で訪れる客も多い。




アウトドア用品卸事業のアンプラージュインターナショナル(大阪府箕面市)が2021年1月にオープンした。北欧や北米を中心とした約30のブランドを取り扱っている。同社は国内でスウェーデンのナイフブランド「モーラナイフ」の総代理店になっていることから、アウトドアのナイフの品ぞろえが豊富だ。

店内に植栽・小川を整備 メダカやカニが生息

直営店は3店舗目だが、本格的な植栽空間があるのは唯一だ。国内外で数々の受賞歴がある庭師の山口陽介さんが設計した。小川にはメダカやカニが生息し、現在はホタルを育成中だ。春には新芽が出て、秋には紅葉し葉が落ちる。副店長の沖本琴音さんは「生態系ができている」と話す。店内ではクラフトビールも提供している。仕事帰りに同僚とビールを飲みながら植栽を見に立ち寄る会社員や、季節の変化を楽しむ近所のシニアなども訪れる。

アウトドアショップとしては、商品を実際に近い環境で試せるのが特徴だ。店内の小川で水をくみ、携帯用の浄水器を使い、ケトルで湯を沸かすこともできる。燃料となるまきはモーラナイフで割り、ファイヤースターター(火打ち石)で着火する。商品の使い方はその都度スタッフが実演したり、ワークショップを開いたりして説明。速乾性と保温性が高いメリノウールで作られた靴下は氷水に足を浸した後にはいてもらうなど体験を重視する。

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防災用品として商品を購入する来店客も