アドバイザリーボードの「先見」【2021年年末の先見スペシャル】Beyondコロナ 第9回

2021年を振り返り、22年を展望してもらうアドバイザリーボードの先見スペシャル。新たなマーケティング手法の開発や他企業へのアドバイスなどを行っている鹿毛康司氏は、21年はSNSでの発言権が強まっていることを受け、世代間のギャップも進んでいると指摘する。時代に乗り遅れないためにはどうすればいいのか。

かげこうじ事務所代表でクリエイティブディレクターであり、プロフェッショナルマーケターでもある鹿毛康司氏
かげこうじ事務所代表でクリエイティブディレクターであり、プロフェッショナルマーケターでもある鹿毛康司氏

SNSの本質を理解する

 2021年はSNSが絶大な力を持ち、時代は大きな転換を迎えました。その象徴ともいえるのが、日経トレンディと日経クロストレンドが21年11月3日に発表した「2021年ヒット商品ベスト30」で「TikTok売れ」が1位に選ばれたことです(関連記事:「21年ヒット商品1位は『TikTok売れ』 動画で消費を動かす」)。この現象を目の当たりにした企業の中には「TikTokをやらなければ」と動き出したところもあるのではないでしょうか。

前半(第40回)はこちら

 すぐ行動に生かすのはいいことですが、忘れてはならないのは「SNSの本質を理解して事業に生かせるかどうか」です。残念ながら、多くのビジネスパーソンはまず「どのTikTokクリエイターだったら、うちの事業とマッチするのだろうか」「クリエイターの才能はどうあるべきなのか」「どのYouTuber、TikToker、インスタグラマーを起用すれば売り上げが伸びるのか」と考えがち。あくまで「今」活躍している人を起用しようとするのです。

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