――学生たちはどのように連携を身につけるのですか。

「連携を学ぶ実習を取り入れています。講義ではチームを組んで課題に取り組みます。その際、大きなチームではなく、小さなチームを複数つくります。そして、個々のチームの働きだけでなく、他のチームとの協力を評価します。日本の従来型の考え方ではチーム同士で競争させて評価することが多いですが、チーム同士で連携しながら大きな困難に立ち向かう訓練をしないといけません」

東洋大学情報連携学部で。学部長自ら教壇に立ち、学生を指導する

100%の力を出し切れるか

――いま若い世代にどんなことを伝えたいですか。

「広い視野で世界を見られるようになると役に立つということです。視野を広げるには、世界のいろいろな場所に行って、いろいろな人と話し合うことです。今は新型コロナウイルス禍で難しいと思いますが。本を読む、映画を見るなどできることはあります。世界には様々な人や文化があることを知ることです」

「知識をインプットすることに時間をかけられるのは、若いうちだけです。今後の人生が変わるはずです。だからこそ、僕は理系の学部の先生ですが、理系の学生には科学技術だけでなくて文化的なことも面白いよと伝えています。逆に文系の学生には、科学技術にも興味を持つように勧めています」

――研究がうまくいかない時はどうすればよいですか。

「最初からすべての研究が成功するとは思っていません。思い通りの結果が出なくても平気です。研究の失敗でストレスがたまるとしたら、それは100%努力できていなかったときでしょう。もっと頑張ればよかったなと。できることをやりきって失敗したら、それは天命だから仕方がないと思っています」

「失敗したら、次は100%の力を出しきってやり直すことが一番です。仕事のミスに起因するストレスは、仕事をしないと消えません。うまくいったときは余韻を楽しむためにちょっと息抜きをするのが、自分へのご褒美という意味でもよいですね」

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