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コンピューター科学者として第一線を走ってきた坂村健氏(70)がいま力を入れているのが後進の育成だ。坂村氏が立ち上げに関わった東洋大学情報連携学部、通称「INIAD」(イニアド)は、あらゆるものがネットにつながるIoT技術を採り入れた先進的なキャンパスに特徴がある。坂村氏は学部長として、次世代を担うリーダーの教育にも取り組んでいる。

東洋大学情報連携学部長 坂村健氏

東洋大学情報連携学部長 坂村健氏

――2017年4月に開学したINIADには準備段階から関わり、学部長に就任されました。狙いは何ですか。

「世界の変化はものすごい勢いで加速しています。背景には、科学技術の中でも、特にコンピューターや情報通信の技術革新があります。いまやどんな企業も情報通信技術について理解せずに業務をこなすことはできません」

「わたしは最先端の研究開発と教育は一体のものだと考えています。新しい知識や考え方を学ぶための組織としてINIADを立ち上げました。情報通信の研究は、どんなに頭の良い人でも一人ではできません。チームでの研究のベースとなるよう、基礎学力やコンピューターサイエンスを教えるのが役割です」

――どんな人材を育てたいのですか。

「どんどんチャレンジする人です。うまくいっているからといって現状に満足せず、新たな問題を解決すべく、さらに先に進める人ですね。ひとりではできないことも仲間を巻き込みチームで一緒に取り組む、そんなふうに考えられる人になってほしいです」

――チームワークの大切さを説いているのでしょうか。

「私が重視しているのは、もっと幅広い意味での『連携』です。チームでひとつのことをやることは、もちろん大切です。でも、ひとつのことをやらなくても、緩やかな連携というのは有効です。例えば同じチームの中で別のプロジェクトをやってもよいわけです。全体最適を実現するために、チームとして力を合わせようという考え方です」

「特定のチームやプロジェクトに入らなければいけないということではありません。それぞれが自分のチームに入りつつ、別のチームとも協調したり連携したりしながら、大きな目標に向かって進むやり方が良いと思います」

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