日経プラスワン

「ホイルに包まずに焼き野菜にしても、うまみが凝縮しておいしくなる」と大西さんが次に教えてくれたのが、焼き野菜のマリネだ。

パプリカ、タマネギ、ナス、アスパラガス、エリンギを食べやすい大きさに切り、サラダ油をまぶして強火で焼く。油をまぶすのは、乾燥を防いで、火の通りを早くするため。砂糖大さじ2分の1、塩小さじ2分の1、コショウ少々、酢とサラダ油各大さじ2を合わせたマリネ液を用意し、焼き上がった野菜を順に入れ、しばらくおいて味をなじませる。野菜は油で炒めるのとは違い、甘みが増して、香ばしく、エリンギは水分が抜けて香りも味も濃くなった。

同様に、枝豆はホイルを敷いて強火で約5分。冷凍品なら8分くらい焼くといい。ゴマ油とおろしニンニク、塩ひとつまみをからめ、ホイルを敷いた網の上で焼けば、味付き枝豆も簡単だ。熱の対流を妨げないよう、ホイルや食材で網全体を覆わず、四隅を開けておくのがコツだ。

筆者のように、手入れが面倒だからと魚焼きグリルをあまり使わない人は多い。気になる「使用後の手入れ」について聞いたところ、「加熱中は食材の水分が水蒸気となって噴き出すので、臭いが吸着することはない。使用後に放置すると庫内に臭いが残り、汚れもこびりつく。熱が冷めたら速やかに洗うといい」(東京ガスのハウスクリーニング担当、高原美樹さん)。網と受け皿は、スポンジで食器用中性洗剤を泡立てて油汚れと焦げ付きをやさしくこすり落とす。庫内は洗剤を含ませたぬれ布巾で油汚れを落としてから、水拭きすればいい。

意外に用途の広い魚焼きグリル。新しい調理器具を買う前に一度見直してみるのもよさそうだ。

◇  ◇  ◇

専用グッズでメニュー拡大

グリルプレートやグリルパンなどと呼ばれる調理器具を使うと、魚焼きグリルの可能性が広がる。グリルを汚さずに魚が焼けるし、蓋つきのものならパエリアや蒸し焼き料理、ギョーザ、ピザもできるという。

和平フレイズ(新潟県燕市)は鉄製やセラミック加工の魚焼きグリル用グリルパンを販売。「臭いがつくし、掃除が面倒だから魚焼きグリルは使わない」という声を受けて開発したという。揚げ物の温め直しも得意で、天ぷらやカレーパンは3~4分でサクサクに。弁当作りに活用する社員も多いという。

(ライター 松野 玲子)

[NIKKEI プラス1 2022年4月9日付]