2022年11月4日発売の「日経トレンディ2022年12月号」では、「2023年ヒット予測ランキング」を特集。人々が毎日の活動量を取り戻すことで、トレンドの潮目が変わり始める。超手軽に体を鍛えられる格安ジムや、丸ごとエンタメ施設の超高層ビルはその象徴。激動の23年の姿を描き出した。

※日経トレンディ2022年12月号より。詳しくは本誌参照

2023年ヒット予測ランキングのトップ5
2023年ヒット予測ランキングのトップ5

 大型イベントの復活なども印象的だった2022年。23年は人々がより活動的になり、あり余るエネルギーを発散するための受け皿となる商品やサービスが消費の主役になる。

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【キーワード1】ボディーハック

 代表例が、着替え不要で1日5分からでも、コンビニ感覚で使えるジムだ。「結果にコミット」のCMでも有名なRIZAPが仕掛ける「chocozap(ちょこざっぷ)」は、23年3月までに全国300店舗を展開する。隙間時間に、「ジムで筋トレをして汗をかく」という新しい選択肢が一気に広まっていく。

 23年、コンビニジムに代表されるような、今までにないアプローチで自分の体に好影響を及ぼす「ボディーハック」が様々な形で花開く。「NEWTRISH(ニュートリッシュ)」は、生体データと食事の栄養素データを「AI食」技術で解析。個別最適な食生活が送れる上、心肺持久力を効率的に上げるなど、自身の身体能力向上にもつながり得る。食事の塩味を本来以上に“錯覚”させるという「エレキソルト」は、塩分カットに悩む人の救世主になる。

■コンビニジム(上) ■エレキソルト(下左)
■腎臓ケア キャットフード(下中) ■AI食(下右)

注)「AI食」の画面は開発中のもの
注)「AI食」の画面は開発中のもの

【キーワード2】得する推し活

 アイドルやキャラクターを応援する活動「推し活」は、デジタル上で様々なモノに唯一無二の価値を証明できるNFT(非代替性トークン)が普及することで次のステージに入る。ライブの電子チケットの“半券”に価値が付き、ブレイク前のアーティストなら数年後にプレミア化することも。企業などが運営するファン交流の場「Web3コミュニティー」に所属していれば、熱心に推し活をするほどNFTなどを活用した特典がもらえる。

■NFTチケット(上) ■Web3 コミュニティー(下)

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アイドルやキャラクターを応援する活動「推し活」がさらに盛り上がる

【キーワード3】Z世代の秘密基地

 Z世代発のトレンドが、世代を超えて飛躍する年にもなる。例えば、若者の間では0.5~3%といった具合に好みのアルコール度数でカクテルを注文できるバーが人気。この潮流をくむ、ビールを炭酸で割って味わいや度数を自分好みに変えられる「カスタムビール」は、“ビール離れ”から人々を呼び戻す。

 自分の日常を親しい友人とプライバシーを気にせずシェアしたい。そんなZ世代の考え方が色濃く反映されたのが“映えない”SNSと呼ばれる「BeReal」だ。ランダムな時間の通知に従い、スマホの前後のカメラで自分と周囲を撮影してアップする。飾らない日常を映すこの仕組みは“SNS疲れ”も広がる若者の支持を得る。

■カスタムビール(上)
■ライブゲーム(下左) ■Be Real(下右)

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Z世代発のトレンドが、世代を超えて飛躍する年にもなる

【キーワード4】ダークホース

 光の力を借り、低温の風でも髪を乾かせる「光ヘアケアドライヤー」に、航続距離が短いという従来の課題を解消し、比較的安い「BYD EV」。市場の力関係を一変させるダークホースが次々と現れるのも23年の特徴だ。

■光ヘアケアドライヤー(上左) ■水素調理レストラン(上右) ■BYD EV(下左) ■PayPayポイント(下右)

ダミー
ダークホースが次々と現れるのも2023年の特徴

【キーワード5】マイホーム革命

 コロナ禍で住環境を充実させた結果「新たな家電の置き場がない」という人には、“存在感ゼロ”の「ステルス家電」。巣ごもり消費の果てに新ジャンルも誕生する。長らく続くコロナ禍に対する“解答”が出そろう年になりそうだ。

■ステルス家電(上) ■家中ウルトラファインバブル(中左)
■AIアシスト高齢者住宅(中右)■3Dプリンターハウス(下)

ダミー
長らく続くコロナ禍に対する“解答”が出そろう年になりそうだ

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