Men's Fashion

ランニング靴の「On Tokyo」 走りを解析、合う靴提案

Hot Zone

2023.1.14

一見何もない場所を走るとその人の走り方などをセンサーが測定。最適なシューズを提案してくれる

スイス発のランニングシューズブランド「On(オン)」は4月、アジアで初めての旗艦店「On Tokyo」(東京・渋谷)を開いた。店舗面積は世界最大規模。走り方をカメラとセンサーで分析し、客にあったシューズを提案するサービスも提供する。シューズの技術や会社の成り立ちを表現する展示もしており、同社をより深く知ってもらうことを目指す。




表参道駅から徒歩10分。On Tokyoは「キャットストリート」沿いに構える3階建ての店だ。ガラス張りのスタイリッシュな外観と内装は美術館のような趣だ。代々木公園の近くにあるため、ランニング人口が多いエリアだ。

来店客はランニングを趣味にする人が多く、足元では訪日客も増えている。「もともとランニングをしている人をはじめ、ランニングデビューをしたい20代女性も多く来店する」と店長の松尾僚介さんは話す。

8メートル走るだけ 着地時間・歩幅など計測

618平方メートルの店内には100種近くのシューズとウエアなどが並ぶ。シューズの中心販売価格は1万5千~2万円程度。地下1階は全面鏡張りで、光が少なく幻想的だ。日の丸を表現したという赤い光が、中央に置かれた巨大なオブジェを照らす。オブジェはオンの創業者らがブランドの指針を話し合った場所とされるスイス・アルプスのエンガディン渓谷の岩を再現して作られた。オンの歴史を知ってもらうためで、写真を撮る客も多いという。

それぞれの客にあったシューズの提案は2階で行われる。一見すると何もない場所を8メートルほど走るだけで、着地するまでの時間や歩幅などから、その人の走り方に合ったシューズを3種類提案。タブレットに映し出す。