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22年10月現在、首都圏、関西、東海、九州などの都市部を中心に総勢1510人以上の医師がファストドクターと連携している。また往診した医師が診療機関と同等の処置を行えるよう、自前で約80種類の処方薬と最新医療機器を確保。コロナ下では自宅療養の患者を24時間体制で往診する地域医療の「最後の砦(とりで)」として注目を集めた。

ファストドクターの根幹を担うのがDXだ。社内のITのエキスパートによって、受付・予約からカルテ作成、往診する医師のスケジュール管理、医療機材や薬品の在庫管理、決済、保険証の確認まで“一気通貫”に管理できるシステムを構築し、これまでになかった規模の時間外救急プラットフォームを実現させることができた。

「起業して、医師はこんなに感謝される職業なのかと改めて感じた」(菊池氏)。医療のDXは単なる効率化ではない。患者と医療者の距離を近付け、医療の質を向上させ「超高齢社会の医療に希望を創る」(同)切り札なのだ。

(ライター 大谷 新)

[NIKKEI プラス1 2022年11月5日付]

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