――尊敬する指揮者は。

「アンドレア・バッティストーニはエモーショナル(情緒的)でありながら音楽の分析能力や話す力が優れています。韓国生まれのチョン・ミョンフンはオペラを聴き、飛び抜けたものを感じました。ロシアのミハイル・プレトニョフらピアニストとしても活躍する指揮者も尊敬しています。昔だとカラヤン、バーンスタインは好きですし、ムラヴィンスキーには音楽への真摯な姿勢を感じます」

音楽院創設の夢支援獲得

――JNOは2021年、反田さんの音楽事務所「NEXUS」とDMG森精機の資金で設立された「森記念製造技術研究財団」との共同出資で立ち上がりました。

奈良市に完成したJNOの練習場を視察する反田さん(左端)とDMG森精機の森社長(左から2人目)

「森精機が主催するコンサートに急な代役として出演したことをきっかけに、森雅彦社長と出会いました。僕の夢は自分のオーケストラを成長させ、音楽院をつくることです。森社長にこの夢を語ったところ、支援を決めてくれました。森社長はアイデアマンで直感力があり、僕から見てもアーティストのようです。『こんなことをやりたい』と提案すると、周囲は反対していても少し考えただけで『行ける。やろう』と言ってくれます。直感的にビジョンが見えているのだと思います」

「森社長はよく『全力で遊び、全力で働け』と言います。おいしいものを食べたり、趣味に没頭したり。感性が磨かれ、演奏に必ず生きます。会社員もリフレッシュすれば良い仕事ができるでしょう」

――JNOの前身は18年にプロデュースした弦楽奏者8人による「MLMダブル・カルテット」です。

「最初は単純に、男の子の演奏家を集めてバッハなんかを弾いたら格好良いと思いました。メンバーは、まずリーダー格として友人でバイオリニストの岡本誠司に声をかけ候補を出してもらい、僕が独断で決めました。当初からオーケストラにしたいとの思いがあり、翌年に金管・木管楽器を入れることになりました。16年度の出光音楽賞をともに受賞した荒木奏美さん(東京交響楽団首席オーボエ奏者)に声を掛けました」

「演奏を実際に聴いたり、ユーチューブで見たりして人選を進めてSNS(交流サイト)などから『一緒に演奏しない?』と誘いました。今秋にもJNOのツアーを予定していますが、ある奏者に連絡したら『既に1カ月空けてある』といってくれました。JNOの活動を重視してくれるのはうれしいです」

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