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どら焼き、我が家でおいしく作る 重曹と使う糖にコツ

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NIKKEI STYLE

ホットケーキに似ているようで、ちょっと違うどら焼きの皮。重曹を使うと、独特の色や風味が出てくる。こんがりとした焼き色をつけるにはみりんやハチミツを使うのがポイントだ。

どら焼きは買って食べる印象が強いかもしれないが、意外と簡単に家で作ることのできるお菓子だ。定番のあんこ以外にも、生クリームやバター、栗の甘露煮、白玉、フルーツなど、好きな具材を好きなだけ挟んで食べるのは手作りならではの楽しみだろう。皮をたくさん焼いて、様々な具材を用意し、どら焼きパーティーにするのもよい。

どら焼きの皮の作り方はホットケーキとよく似ている。ホットケーキにも色々とバリエーションがあるが、一般的なレシピでは卵と牛乳を混ぜたところに薄力粉、砂糖、ベーキングパウダーなどを加えてさらに混ぜ合わせ、両面を焼いていく。

一方でどら焼きの場合、卵と薄力粉がベースとなるのは変わらないが、甘みをつけるのに砂糖だけでなく、みりんやハチミツも使う。ベーキングパウダーではなく重曹を用いるほか、牛乳は入れずに、みりんや水で生地の固さを調節する例が多い。

みりんやハチミツは砂糖と同様、甘みをつけられる調味料だが、砂糖とは異なる特徴を持つ。通常使う砂糖は主成分の「スクロース」という糖が9割以上を占める。みりんやハチミツは香りやうま味の成分、アルコールなど糖以外も多く含んでいる。料理では香りづけや臭み消しなどのためにも活用される。

お菓子作りでいうと、含まれる糖の種類の違いが仕上がりに関わってくる。スクロースが主成分の砂糖に対し、みりんは主にグルコース、ハチミツは主にグルコースやフルクトースといった糖が含まれている。この違いが焼き色のつきやすさに影響する。

糖とアミノ酸やタンパク質を加熱すると、褐色の色素と香ばしいにおいの成分が生じる。これを「メイラード反応」と呼ぶ。肉やパン、焼き菓子にみられる焼き色はこの反応による。さらにいえば、グルコースやフルクトースでは起こりやすく、スクロースでは反応が進むのに時間がかかるとされる。

そういうわけで料理やお菓子作りにみりんやハチミツを使うと、加熱によって焼き色や香ばしいにおいがつきやすくなる。どら焼きはホットケーキに比べて生地が薄く、火が通りやすい。みりんやハチミツを使った方が短時間で焼き色がつくのも都合がよい。砂糖だけで甘みをつけてみると、売られているどら焼きに比べて風味に物足りなさを感じるかもしれない。

ホットケーキはどら焼きと比べて生地が厚いため、火が通りにくい。みりんやハチミツを使うときには焦げてしまわないよう火加減に気を付ける必要がある。どら焼きやホットケーキに限らず、砂糖をみりんやハチミツと置き換えて作る場合には十分注意するようにしてほしい。

どら焼きとホットケーキのもう一つの違いは生地を膨らませるのに使う材料だ。どら焼きには主に重曹を用いる。重曹は炭酸水素ナトリウムという物質。熱を加えると、二酸化炭素(CO2)のガスが生じ、生地を膨らませる。同時にアルカリ性の炭酸ナトリウムができ、結果として小麦粉に含まれるフラボノイド色素を変色させる。それで独特の香りや塩味がつく。

ホットケーキによく使われるベーキングパウダーは重曹に、アルカリ性を中和する酸性剤などを加えている。加熱で生じる炭酸ナトリウムによって生地の色や味が変わるのを防いでいるのだ。

ベーキングパウダーの代わりに重曹とヨーグルトを使うレシピもあるが、これもヨーグルトに含まれている乳酸でアルカリ性を中和し、変色や味の変化を防ぐ狙いがある。

ベーキングパウダーを使った方が生地の色や風味を損なわずに作れるため、ホットケーキや洋菓子にはこちらがよく用いられる。ただどら焼きや甘食などではむしろ、重曹による焼き色や独特の風味が特徴にもなっている。

ベーキングパウダーを使ってどら焼きの皮を作っても、どこか違うように感じるのはそのためだろう。どら焼き作りは重曹を用意してみよう。余力があれば、ベーキングパウダーを使う場合と食べ比べてみるのも面白い。

◇    ◇    ◇

表面に絵を描く楽しみも

焼き色のつき方は糖の量によっても変わってくる。糖が多いと焼き色がつきやすく、少ないとつきにくい。これを利用して、ホットケーキやどら焼きの皮に絵を描いてみよう。

まずは砂糖やみりん、ハチミツを入れずに生地を作り、少量を取り分けておく。残った生地には通常通りに甘みをつける。温めたフライパンに無糖の生地でハート形などの絵を先に描き、表面が固まるまで焼く。その上から加糖の生地を流してさらに焼くと、無糖の生地で描いた部分だけが白っぽく焼きあがる。

(科学する料理研究家 平松 サリー)

 [NIKKEI プラス1 2022年4月30日付]

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