社員全員参加のアイデア出し

現在、同社は1年間に約100点という膨大な数の新商品を発売している。その秘訣は、社員全員に週1回の「商品アイデア」の提出を義務付けていることだ。一人一人が新商品を絶えず送り出すことが自社の生命線と認識し、一丸で取り組んでいるという。

本書はただの成功物語ではない。創業直後は自転車操業で現金が足りず、以前勤めていた会社の社長に無心したり、信用していた社員に4000万円もの大金を横領されたりと、かっこ悪い話や反省点もありのままに語られる。そんな失敗を乗り越えたからこそ、つぶさに解説する商品の開発や改善のノウハウには真実味がある。本書から学べる着眼点や発想の切り口は、「満たされた」時代に新たなニーズを探索するうえで貴重なヒントを与えてくれる。

今週の評者 = 倉澤 順兵
情報工場エディター。大手製造業を対象とした勉強会のプロデューサーとして働く傍ら、8万人超のビジネスパーソンをユーザーに持つ書籍ダイジェストサービス「SERENDIP」のエディターとしても活動。東京都出身。早大卒。

スキを突く経営 面白家電のサンコーはなぜウケるのか

著者 : 山光 博康
出版 : 集英社インターナショナル
価格 : 946 円(税込み)